見出し画像

経営者は「明確にしなきゃ」と言いながら、実は明確にしたくない

私のコーチングのクライアントは、経営者だ。
私は、企業の存在価値や進む方向性などを
経営者との対話で引き出して明確にしていく。

よくある中小企業の社長な悩み

・目先の仕事に忙殺されていて忙しい
・問い合わせやら、見積もりやら、なんやこんやで、とにかく忙しい
・納期なし、とにかく毎日バタバタで過ぎていく

まあ、社員にまかさず社長が抱え込んで
社長がやってしまうというのも、よくあるあるの人材育成の案件なんだけど
今回は、社長が自ら
「この目先の仕事にぼわれて、このままじゃあダメだとわかっている」
「なんか手当たり次第に仕事をやっている感もあるし、取捨選択の判断基準を明確にしたい」

と言っている場合に焦点を当てる。

私は、理想のゴールの地点(山の頂上)を明確にしたら
進む方向性もわかり、今の仕事の取捨選択ができる判断の価値基準軸ができるから
まずは、自分の価値観を棚卸しして、明確にしていきましょうと話をする。

が、しかし
社長は、判断基準軸や、理想のゴールやら
明確にしていきたいって言っている傍ら
真逆の感情もあるのが、見ていてわかる。

私は、よく
「まずは余裕、余白を持ちましょう。
そのために、本来やらなくていい仕事に首を突っ込んでいたり
利益の取れないままで引き受けて続けている仕事があるから
それらをまずは優先順位をつけて、断る、捨てるということをしましょう。
余白ができたら、はじめて何をしていきたいかの
方向性や指針が見えてきます」と伝える。

私の言っていることも、頭では社長もわかってはいるのだが
明確にしなきゃならないんだけど、
明確にすることへの防御が心理的に働いている。

余白を作るのが、なんせ怖い。

断る、捨てる、手放すと決めて
余白を作るのが怖い。
だから、今ある目先の仕事をバタバタとやっていな方が小手先的には安心できる。
これぞ、まさしくバタ貧状態。

余白を作らないと、自分が本当に目指す姿、ゴールは見えてこない。

自分(自社)の価値を、低く見積もり
薄利多売の仕事に追われて、毎日毎日バタバタ
バタ貧。

自分(自社)の唯一無二の価値は何か?
自分らしさ、自社らしさは何か?

自分の内面に深く向き合って、本来の自分の姿がわかる内省の工程は、
余裕や余白がないとできない。


いいなと思ったら応援しよう!