帯締めの裏表
帯締めには、裏と表があるのをご存知でしょうか?
写真のような、高台(組紐台の一種)で組まれた二枚もの(二重になっている)の帯締めは、裏と表が違う色になっていて、二色が反転しています。リバーシブルのように思われるかもしれませんが、リバーシブルではなく、表裏は決まっています。
高台で帯締めを組む時、表面を見ながら組んでいます。組み上がりも、表面はふっくら膨らみがありますし、きれいです。(もちろん裏面もチェックしながら組んでいます。)
どうしても裏面を使いたいと思うなら、使ったとしても気づく人はほとんどいないでしょうし、カラーコーディネート優先で考えれるならばそのようなケースもあるでしょう。
ただ、リバーシブルではなく、裏と表がある、ということはぜひ知っていただきたいと思うのです。
手組みの帯締めは、工芸品であり、組み手が精神集中して、心を平らにして、組み上げられたもの。
抽象画を間違って上下逆さまに展示されていたら、大問題ですよね。
見分け方
丸台や、角台で組まれた丸組の帯締めも含めて、ふさ仕上げをする時に、糸を結んだ、結び目がある方が裏です。小さいのでわかりにくいかもしれませんが、よく見るとわかります。平組では、括ったところが締まるので、膨らみのある方が表です。裏には結び目があるはずです。