組紐とわたし
以前に帯締めについて書いた。帯締めは着装のカナメであると。もしこれが、自作のものなら、こんな素敵なことはない。
これ、わたしが組んだ、帯締めなんです、、、と言ってみたかった。
わたしが組紐を始めたのは今から5年ほど前のこと。
きもの学院の先生に勧められた、ということもあるが、他にもいくつかの理由がありました。
①手組みの帯締めの締めやすさ、心地よさが気に入った。適度な伸縮性があり、締めた後に、きゅっと戻るような感じがたまらなく気持ちいい。
②帯締めについて、いろいろ知りたかった。どんな組み方があるのか。また、帯締めの格についても詳しく知りたかった。
③1本組むのに、簡単なものなら数時間で組める、と知ったこと。わたしにもできるかな?自分でオリジナルの帯締めをつくってみたかった。
そしてやってみた感想。
まず、組紐の材料は絹糸、ゆえ、材料費は結構高い。また、道具類も高価です。
簡単なようで、結構難しい。うっかりすると、糸を取り違えて変な紐になってしまう。だいぶしてからそのことに気づいて解く、くみ口が分からなくなって、 解いていくうちにぜんぶ解いて、最初からやり直し、なんてこともありました。
けれど、やってみてわかったこと、良かったことがたくさんありました。
①心が乱れているとうまく組めない。心の平静がだいじ。組紐をしていると、自然と気持ちが落ち着いて、こころが整うような気がしています。
②組紐をしていると、案外身体が疲れます。大袈裟なようですが、ジムで運動したような心地よい疲労があります。わたしは、脇や腕が少し熱くなるような気がしています。
③組紐の糸の動きを理解すれば、間違うことも少なく、いい紐ができると思います。間違った時には、ときの手と言って、反対周りで組んだ紐を解いていくのですが、これが難しい。でも、慣れるとこの逆回りができるようになるんです。
自分では組紐は、脳トレであるとも思っています。
④色の糸を組み合わせるとき、意外な色彩効果がある。これが楽しい!!ある程度こんな感じかなーと思って配色するのですが、組んでみるとまた違うイメージになったりするのです。
角台から始まって、丸台、綾竹台、高台と4種類の組紐台を使ってたくさんの紐を組みましたが、ただいまお休み中です。
ですが、またきっと組紐の勉強を続けて、素敵な帯締めを作りたいと思っています。