見出し画像

185 人格向上を目的として生きる

 人間はゼロで生まれてきて、いろいろなことを学びながら成長していきます。「できないことが、できるようになる」というところに達成感や喜びがあって、それを味わいながら、一歩一歩成長していくわけです。それが生きるということです。そういった生きる営みの目的を、「人格向上のため」と定めるのです。

 それ以外のことは、いわば「俗世間的プログラム」です。俗世間的プログラムとは、仕事で評価される、出世する、お金持ちになる、自分のやりたい仕事に就くなどです。そういったものを人生の目的にしたら、あまりに寂しいことです。そういったことは、「ついで」にやればいいのです。お金を稼いだり、自分のやりがいを満たしたり、人から評価されたりするのは、すべて「ついで」の領域です。

 人格向上をするかたわら、生きていくのに最低限のお金が稼げれば、それで充分です。その「出来、不出来」に一喜一憂する必要はありません。いかに人格を向上できたか ー これが最も大切なことなのです。

『一瞬で心を磨くブッダの教え』第4章 幸福に生きるための秘訣《正しい生き方》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【スマナサーラ長老の仏教塾(2016年) p78】

いいなと思ったら応援しよう!