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25 身体偏重の現代社会

 現代社会は、欲で心が病気になってしまう条件が見事なまでにそろっています。

 「生きることは肉体と心の共同作業」ですが、あまりにも世の中全体が「身体」に偏っているのです。たとえば、デパートにはものすごい数の品物がありますね。カバン一つにしても、たくさんのテナントが入り、それぞれのブランド名のカバンを売っています。

 世の中がそうだと、買い物をする人は異様に身体のことを気にするはめになってしまいます。ちょっと行き過ぎなのです。皆さんの身体への関心には、すさまじいものがあるでしょう?

 何を着るか、どんなカバンを持つかという、身体の見せ方にももちろん興味が強いです。あるいは、身体の汚染にも敏感でしょう。身体にいいもの、長生きするものと聞けば、運動器具も健康食品も、おまじないグッズでも、なんでも試してみたくなるのではないでしょうか。

『一瞬で心を磨くブッダの教え』第1章 私たちの悩みを解決する《欲》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【欲ばらないこと 役立つ初期仏教法話13 (サンガ新書018,2011年) P183】

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