読書メモ「パラドックス思考」を読みました
表記本を読んだので感想を記載します。
著者が感情パラドックスと名付けている感情的な矛盾に向き合いながら、問いを立て、解決策を立案していく流れについて記載しています。
感情に向き合う所と問いを立てる所がだいぶ重視されていて、著者の「問いのデザイン」と合わせて読むと理解が深まると感じました。
概要
・VUCAのⅤ(変動制),U(不確実性)はこの先どうなるのかわからない不安。C(複雑性),A(曖昧性)は何が起きているのかわからない不安
<パラドックスの基本パターン>
1.こじらせて素直になれない「素直⇔天邪鬼パターン」
2.変わりたいけど変わりたくない「変化⇔安定パターン」
3.木と森は同時に見られない「大局的⇔近視眼的パターン」
4.過ぎたるは、及ばざるがごとし「もっと⇔そこそこパターン」
5.自分の為か、世のため人の為か「自分本位⇔他人本意パターン」
<パラドックス思考の3つのレベル>
レベル1:感情パラドックスを受容して、悩みを緩和する
⇒メタ認知して、パラドックスから自分を切り離す。問題解決から離れて自分の感情をのぞき込む
レベル2:感情パラドックスを編集して、問題の解決策を見つける
1.犠牲ではなく、両立のストーリーで考える
・切替戦略、因果戦略、包含戦略にしてみる
2.点ではなく、線で乗り越える
レベル3:感情パラドックスを利用して、創造性を最大限に高める
・矛盾を解きほぐすには「人間はめんどくさいけど愛らしい矛盾に満ちた存在である」という前提に立つことが大事。また矛盾を遊ぶ経験を積み重ねていく。
感想
「問いのデザイン」であった良い問いを考えるコツ、について『切替戦略、因果戦略、包含戦略』で考える事、またそれを考える前段で感情にとにかく向き合い矛盾を見つけていく事について具体例で説明がありました。
プロダクト作成や組織作成でも非常に重要なポイントだと思ったので、こういった言語化は非常に助かりました。
ちょっと前にみたビャルケ・インゲルスのYesisMoreの話からも、矛盾を見つけ矛盾について両方を整合させることについてどうするのかぼんやり考え続けていたため、ある軸から言語化されていて、参考になりました。
ただ、この内容は自分自身で言語化しないと腹落ちしない感覚もあるため、プロダクト作り/組織作りをする中でしっかり向き合って消化したいなと思いました。