建築に横綱相撲って残ってるの?

 先日の相撲、千秋楽の優勝決定戦だけ見ました。
 ここ何年も観ていません。昔は升席であぐらをかいて、飲みながら観たこともありました。冷酒のあんな美味しい飲み方は相撲だけでしょう。最近は横綱の名前も知りません。え? いないの?横綱が? なるほど!だから決勝戦をやったのが大関なのか・・・ 名前は知りません。
 大歓声で軍配が返ると、アッという間に左に避けて上からはたいて、大関の勝ち! 優勝です。
 さすが一瞬だったなあ・・・あれだけ盛り上がっていたのに、勝負と言うものは明快で良いなあ、と感心しました。
 ところが翌日の評を見て仰天‼ 舞の海さんも批判派の一人。
「受け止めてやれよ。相手は平幕の若者だろ! しっかり組んでやって勝てよ」
エッ、勝つだけじゃあダメなんだ。
 勝てば優勝だぜ、なりふり構わず勝ちたいと思うだろ、誰だって・・・勝負の世界は勝ち負けがすべてじゃないの?
 と思いながら、だんだん舞の海たちが言うこと凄いぞ!と思うようになりました。
 「横綱相撲」という言葉があります。もう死語かと思っていましたが、まだ生きている。
 相撲の世界は勝負の世界でも、ただ勝てば良いというものではない。一時、他国の力士が横綱になって、とにかく勝てば良いという時代になって相撲を見なくなりました。それがまだ一部に残っていたんだ。
 ひるがえって、建築の世界には横綱ってまだいるか?
 前川、丹下、吉阪、菊竹・・・磯崎は? ウーン 昔はたしかに建築にも横綱はいたなあ・・・そして横綱相撲をとっていた。
 あの人? はじめから「負ける建築」って言っているから、不戦敗力士。
 幕下で出てくるのを期待するだけか?

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