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続コンプレックス Vol.13
オープンということでたくさんのメディアから取材を受けた。
もっともこれもただ待っていただけでなく、その道のプロから各社へ情報を流し、そしてコーディネートしてもらったのだ。
セブンシーズ、東京カレンダー、家庭画報、STORY、GRAZIA、和の隠れ宿85軒、クレア・トラベラー、メイプル、SAITA、ブルータス、ドマーニ、GQ、LEE、フィガロ、婦人画報、るるぶプレミアム、ミセス、クレア、ワールド・インサイト、ランティア、ヴァンサンカン、極上の湯宿、カーサ・ブルータス、BE-PAL、クロワッサン・プレミアム、ベリー、大人の週末、日経EW、フラウ、エル・ジャポン、エンジン、デパーチャー、
月刊ホテル旅館、JEXレター などなど・・・凄い数である。
そしてそれらの対応は勿論私が担当した。
カラー6ページ掲載など大きく掲載してもらったこともあったし、他も4ページとか2ページとか大きく扱ってくれた。
特徴を分かりやすく書いてもらう為にプレスリリース用の資料も用意した。
一休というWEBのエージェントは有名である。
今はもう終わってしまったが、以前この一休で作家の渡辺淳一さんと宿の女将や支配人との対談を掲載していた。
その20番目の宿として私との対談が実現した。
渡辺淳一さんと言えば日本を代表する作家である。
「愛の流刑地」「失楽園」などが有名であるが、ボクは初期の作品から全て読んでおり、好きな作家の一人であった。
その渡辺淳一さんと会って話が出来るとはとても光栄であり、とても楽しみであった。
この時、渡辺淳一さんを迎えるに当たり考えた。
そうだ、ロビーにあるライブラリーには渡辺さんの本が置いて無い!準備しなくては!
急きょ渡辺さんの本を用意した。
そして空港の出迎えもボクが行くことにした。
その日の夜一緒に夕食を食べながらの対談は予想外に盛り上がらなかった。車の中でも渡辺さんから「今、色々聞いてしまうと、また同じ話を後からするのもあれだから…」と静かなものだった。
ボクはいくらなんでもこれでは対談として文字に出来ないのではとにわかに焦りを感じ、あらかじめ準備してあった様々なことを、聞かれもしないのに次から次へと語っていた(笑)
どうも渡辺淳一さんは、相手が男だと気合いが入らないようである。
それでもその時「鈍感力」をはじめ沢山の本をサイン入りでいただいた。
調子にのってライブラリーの本にもサインをいただいた。
帰りの車の中で渡辺淳一さんが
「笹川さん、この取材で私も色んな旅館に行きましたが、支配人自ら迎えに来ていただいたのは初めてでした。そしてライブラリーに私の本をわざわざ準備してもらってありがとう。こういうことも中々してくれないんだよね…」
なんだかじ~んとした。
後日送られてきた対談の原稿は、嘘でしょ!?と思う位にうまくまとまっていた。
本当にうまくまとめるものである。
その後、渡辺淳一さんから新しい本が出る度に何回かサイン入りで自宅に届いた。
本当に心配りの方である。渡辺先生との出会いに感謝である。
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