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自治会の集金してたら色んな意味で涙が出そうになった話
ゴールデンウィークにやってみました。
何を?
そう、自治会費の集金だ。
私は今年度自治会の世話役に当たることとなった。(4年ぶり2回目)
集金当番とも重なったこともあって何かと忙しない。
「お菓子もらえるかもしれんよ」
小学3年生の息子をそそのかして各世帯を回る。
高齢化率が50%を突破する勢いの我が地域。
一軒ずつ訪問するとその実態が何となく解るような気がした。
ある家は玄関は開いていて部屋からはテレビの音が聞こえるのだが、呼びかけても返事がない。
耳が遠いから聞こえていないのだ。
何度か呼びかけてみたがダメだった。
そういう家が何軒かあって後日再度訪問するので二度手間となる。
またある家ではご主人の足が悪く、呼びかけてから玄関に来るまで数分待った。おぼつかない足取りで一生懸命歩いて、震える手でお金を持って来られた。
もう切ない。
私は単純に会費を集めて回っているだけなのに何故か罪悪感すら感じる。
かつてこの地域にもいた子どもたちはみんな高校卒業を機に都会へ行ったまま帰ってこない。私も都会に10年程度いて、父の病気をきっかけに戻ってきて早18年。子どもの頃一緒に遊んだ近所の幼馴染みも、残っているのは今や一人だけだ。あとはみんな出て行ったまま帰ってこない。高齢夫婦の世帯ばかりになってしまった。
それでもここ数年、我が自治会へ若い世帯の入会が続いた。
そのなかに息子の同級生の家もあって、集金へ行くと家の前でその同級生が遊んでいて、息子を見つけるなり「遊ぼう!遊ぼう!」と大はしゃぎする。その声を聞きつけて隣の家からも子どもが出てきて一緒に遊びだした。
それはまさしく私が子どもだった頃の光景そのものであった。
色んな思い出がフラッシュバックしてくる。
「母ちゃん、晩飯になったら呼んでや。みんなと遊んどるけ。」
夏休みともなるとほぼ毎日こう言っては外で遊んでいた。
野球、サッカー、かくれんぼ、自転車レース。
遊び相手は探さなくとも、外でボールが跳ねる音や自転車のブレーキ音が聞こえれば自然とみんな集まって来たものだ。
今私の目の前で遊んでいる子ども達は40年前の僕らでもあった。
そう考えると随分と時間が流れたものだなあと少し感慨深くなる。
この40年間で私がどれくらい変わってしまったのかは分からない。
あるいは変わらなかったのかもしれない。
しかし私は立ち止まるわけにはいかないのだ。