世界の言語と愛その2:通じ合う度合い:「通訳・翻訳は万能か?」
皆様ご機嫌いかがでしょうか? 台風、洪水などで被害やら気苦労やら不安定な日本列島の今日この頃ですが、元気で行きましょう!
さて、前回「世界の言葉と愛その1」で、世界で一番話されている言語やら、母国語話者などの説明をしましたが、ニュアンスの違い、つまり翻訳の機能と限界について述べたいと思います。
カップル内のコミュニケーション
アイラブユー I love you . 英語で「私は君を愛してる」という訳が一般的でしょう。映画をみると、この言葉は頻繁に出てきます。そして親子でも兄弟でもこの言葉を使います。この辺のニュアンスが日本と違うなぁ、と感じます。
私は、長年ラテンアメリカとスペインにおりましたので、スペイン語が「ちょっとだけ」理解できますが、言葉の通訳や翻訳は奥が深いというのが本音です。つまり辞書みたいに「置き換え」は難しいなぁ、実際と違うなぁ、と感じています。
例えば英語の Good morning, スペイン語ではBuenos días、 日本語では共に「おはようございます」と訳されます。
ところが、英語 Good morningの原義は「良い朝」スペイン語Buenos díasでは「良い日々」となるのです。深読みすると「神があなたに良い日を与えたまえ」という神様が入ってくるのです。
一方、日本語の「おはようございます」というのは
『日本文化いろは事典』によれば、「おはよう」は「お早くからご苦労様でございますね」や「お早いですね、ありがとうございます」
などの意味があるので、朝から働く人に向かって言う
ねぎらいの言葉からの起源だということです。
相手への思いやり、気配りからの習慣からの言葉だと思います。
同様に、「こんにちは」は「今日は、ご機嫌いかがですか」などの略で、お昼に初めて出会った人の体調や心境を気遣う言葉なんですね。
先日午後3時頃、イオンのスーパーで、係員専用口から
「おはようございます」と女性が入ってきました。
「あ、これやな、業界の挨拶!」
そうそう、夕方で業界の人たちは「おはようございます」
と使用していると聞きました。
こういった業界で、常識として使われている「おはようございます」は一日の中で始めて会う人に、使われる言葉だそうです。
*愛してる
「愛してる」という表現の翻訳での「置き換え」は
難しいなぁ、が、私の本音です。
たとえば、恋人同士であれば、「愛してるわ」「好きだよ」
は日本人でも言います。私は照れますが
、現在の若者なら平気で言い合えるでしょう!?
「好き」になる段階もあって、一目惚れもあるでしょうが、
いきなり出会ったときから「愛してる」というのはドラマだけの話、
ではないでしょうか?
少しずつ、「あの人いい人だわ」〜「信頼できるわ」〜「好きかも」という段階があるのです。
スペイン語でもこのような順序は存在します。
日本語の「愛しています」のグーグル翻訳スペイン語は「Te amo」(テ・アモ)と出てきます。Te quiero (テ・キエロ)と入れても、日本語で「愛しています」と出てきます。
しかしながら、このテ・アモとテ・キエロは同レベルの
「愛しています」ではありません。
英語のI love you は映画やドラマのシーンでもよく使われ、恋人・夫婦のみならず、友人、親子、兄弟、親族関係でも使用されます。
このI love youの広く使われるニュアンスが
スペイン語のTe quiero、テ・キエロなんです。
ちなみにテ・キエロの直訳は「君がほしい」となりますが、
ここには男女間の性に関するものはありません。
日本語の「あなたが欲しい」は、スペイン語では「Te deseo」と訳されます。これは肉体関係を示唆しているようです、(知らんけど!)
このテ・キエロが発展し、成長し、成熟して[Te amo」(テ・アモ)
になると私は思います。
男女の関係を築き数ヶ月たって「好き」から「愛してる」になると
思います。
それと同じように、テ・キエロからテ・アモになるのも
時間が必要なのです。
まあ、それはカップル次第で、短い期間もあれば、長丁場もあります。
少し話がややこしくなりましたが、西洋の言語と日本語は男女間でニュアンスが違うなぁと感じました。
また、二十代のカップルと六十代の熟年夫婦の「I love you」はUSAとラテンアメリカと日本ではどんな翻訳になりますかね?ニュアンスが違うでしょうね!
前にもかきましたが、愛を語るには言葉は要らない、というのも確かではありませうが、、、
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!