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コレステロールはどう運ばれる?

コレステロールは脳や神経細胞にとって大切な脂質です。

しかし、脂質 (油) の1つである

コレステロールは液体である血液に溶けません😓
#放置したドレッシングが2層に分かれているのも液体である酢などが油に溶けないから

じゃあどうやってコレステロールは運ばれているのか (移動しているのか)?

それは「リポタンパク質」という血液 (液体) にも脂質 (油) にもなじみやすいものに包まれた「球体の状態で血管の中を移動」しています。
#リポタンパク質はリン脂質とタンパク質からできている

ちなみに、日常生活で油と水を混ぜ合わせる (油と水の両方となじむことができる) 働きがあるのは「石けん・洗剤・化粧品・シャンプー・リンスなどに含まれている界面活性剤」です🧴

この界面活性剤によって汚れが落ちます。

また、卵の黄身に含まれる「レシチン」という成分にも界面活性剤の働きがあります🥚

このレシチンの働きによって、主に卵黄・油・酢・塩から作られるマヨネーズはドレッシングと同じように酢と油を含みますが分離していません

コレステロールを運ぶ球体のリポタンパク質は比重 (水と比べて重いか軽いか) や大きさによって5種類に分かれます。

その中の1つが「悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」です。

・悪玉コレステロールとは?

悪玉コレステロールは「LDL」とも呼ばれ、「肝臓で作られたコレステロールを末梢神経 (全身の細胞) まで運ぶ働き」があります。

LDL (=Low Density Lipoproteins) は「低密度リポタンパク質」と言われ、5種類あるリポタンパク質の中でもコレステロールを一番多く (構成成分の約60%) 含んでいます。

・善玉コレステロールとは?

善玉コレステロールは「HDL」とも呼ばれ、「全身の細胞から余って使い終わったLDLコレステロールを回収して肝臓に戻す働き」があります。

HDL (=High Density Lipoproteins) は「高密度リポタンパク質」と言われ、コレステロール (約35%) よりもタンパク質 (約50%) を多く含みます。

HDLはLDLより球体 (リポタンパク質) のサイズが小さいため、「高密度」と言われます。
#サイズが小さいほど密度が大きくなる

また、比重もLDLに比べて「HDLの方が大きい」です。
#脂質の量が少ないものほど比重は大きくなる

次回は体に良くないと思われがちな悪玉コレステロールについてお伝えします!



厚生労働省/e-ヘルスネット「コレステロール」 
平石貴久「健康の常識2」講談社
前場良太「動脈硬化と酸化コレステロール」
溝口 徹『「脳の栄養不足」が老化を早める!』青春出版社
三石巌『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』祥伝社黄金文庫
山梨義英「脂溶性物質の体内動態制御機構の解明とその理解に基づくトランスレーショナルリサーチ」

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