読書メモ『女子社員マネジメントの教科書』
『女子社員マネジメントの教科書—スタッフ・部下のやる気と自立を促す45の処方箋』
著者:田島弓子
女性社員とのコミュニケーションや仕事の任せ方でお悩みの男性上司は多いのではないでしょうか。
なにせ、同性である私自身も女性社員の扱いには、ちょっと気を使います。
同じ女性だからといって、わかり合えることばかりではないです。
本書はそんな女性部下を持つ上司(男女問わず)の方が、知っておくべき知識が得られる一冊です。
男性社員(上司)の声
女性社員をどう扱っていいのか、わからない
コワイ
つい優しくしてしまう
プライベートの話はどこまで聞いていいの?
などなど・・・
女性に対する「お悩み」あるある
コミュニケーションがうまくとれない
男女のコミュニケーションの「違い」について、あらかじめ知っておく
男性のコミュニケーションの目的は「情報」
女性のコミュニケーションの目的は「共感」
→答えを知りたいのではなく、わかってもらいたいだけ!というやつです。
プライベートの話は、あえてしなくていい
→相手がしてくるまで聞かない方が無難です。プライベートに触れる判断のポイントはその話題が仕事に関わるかどうか。
外見よりも内面や仕事ぶりをほめる
→これ何気に重要だと思います。外見をほめられると不快に感じる女性もいます。言われた「相手」にもよりますが。
やる気が見えない
昇進のチャンスがあるのに、断わられた・・・
→やる気がないのではなく、自信がないだけなのです。女性社員は自分を過小評価する傾向があります。また、真面目だからこそ、簡単に「やります」と言えないことも。
すぐ感情的になる
脳の構造的に女性は感情に対する処理能力が高い
→「感情的」というよりも「感情豊かである」と捉えると感じ方が違ってくるのではないでしようか。
女性を戦力化し、チームの成果を最大化させるための具体策
女性を「プロのビジネスパーソン」として育てるための意識改革
言われたことだけをやればいい、そこそこやればいい、サポート役、女性はこういうものだ・・・こういった今までの価値観を置き換えていくことが必要です。
女性のやる気と能力を顕在化させるための具体策
信頼される上司になるのにプライベートの話は必要ありません。仕事を中心に信頼関係を紡ぐことです。
日常の些事に手を抜かない
→自身の身なり、立ち振る舞いに気をつける。部下は上司をよく観察しています。特に女性は観察力が高いと言われています。成果をあげたときは、本人に伝わる形でねぎらい、「成果」と「努力」を認めてあげる。
価値観が違う人材をどうマネジメントするか
本書は「女性社員」がテーマになっていますが、書かれている内容は「女性」だけに限った話ではありません。
性別関係なく「価値観の違う人をどうマネジメントするか」について考えることが、これからの上司にはより求められています。
一方で、私の上司(男性)から見た私(女性社員)って、こんな風に思われているのかも・・・と思ったことも書かれており、
女性が読むと自身を客観視することができます。
男女問わず、上司部下問わず、読んでみるとよい一冊だと思いました。