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2022/10/14 うつつ、鬱つ、現

・早起きしなきゃ行けない日に限って寝坊をする。フラグを回収する能力に長けすぎている。そんな能力は要らなかったのに。

・出発予定時刻の5分前、午前中に入ってた予定が消失する。やったー!これで午後の予定を繰り上げられるぞ!

・そんなことはない。空白の時間を埋めるのはいつだって憂鬱な気分なのだ。奴は普段姿を隠してるくせに、時間の余白を見つけるとどこからとも無く現れてはその空間にぬるりと体をすべりこませる。
とんでもなく迷惑な話だ。よって、繰り上げられるはずだった時間は霧消し、ただただ無駄に憂鬱な気分だけが残った。地味に嫌だ。最悪に振り切れない程度の憂鬱さなのが、余計に。

・いっそ予定を変更しなければならない位の力で私を押し潰してくれれば諦めて寝てしまえるのに、指先ひとつなら動かすことのできる余力を残しつつ体を押え付ける程度の憂鬱さなのでタチが悪い。
気合いを入れれば動けるのに、気合いが全く入らない。

・分かっている。昨日の自分が憂鬱さに負けて家事を今日の自分に放り出したせいで、今の私が苦しめられているのだ。
遠出をするなら部屋を片付けなければならないという自分ルールによって、私は動けずにいる。誰にも強制されていないのに。
でも魚の煮付け汁が残ったタッパーや余り物の墓場になったフライパンを放置して帰省をすれば、花金を迎えて疲れている夫が苦しむ。ついでにホコリも床に溜まっている。嗅覚過敏かつアレルギー体質の夫にとってこれは拷問なので、どうにかしてあげなければならない。家事は私の担当なのだから。

・でも本音を言うとすごくすごく億劫だ。自分が汚部屋暮らしに慣れているから本当に億劫。死にゃぁしないだろという気持ちがある。自分は憂鬱な気分で死にそうになっているのに、なんという身勝手さだろう。


殺伐としたインターネットにマーガレットを投下する
いつの間にかこの花瓶は足を生やして逃げていったし、
額縁もどこかに逃げた。
我が家の物はみんな足が早いので度々失踪する。


・布団に寝転がってnoteを書いていたら、どこからともなく入ってきた羽虫が私の枕の上で頑張って歩いているのを見つけた。
羽が1枚しかなく死にかけといった様相だ。我が家に闖入してくる虫は何故か勝手に瀕死になって勝手に死んでいくので、都度片付けないと虫たちの霊園になってしまう。

・霊園で思い出したが、私は心霊現象肯定派・夫は否定派である。霊を見た経験は無いが、ラップ音や怪奇現象に散々遭ってきた私と、そういう経験のない夫では分かり合えない溝がある。夫いわく「人間より虫の方が多く死んでるのに虫の霊がなくて人間の霊ばかりなのはおかしい」とのこと。確かにそうだな。
一寸の虫にも五分の魂とは言うけど、五分だと現に居る人間たちに影響を与えるほどの力がないんだろうか。そうだとしたらちょっと悲しいな。
でも昨日トイレに出てきた鬼蜘蛛をそのまま流してしまったので、その鬼蜘蛛が枕元に立ってたら嫌すぎる。人の幽霊より虫の幽霊の方が絶対怖い。奴らに話が通じると思えないし、多分人間のこと大嫌いでしょ。

・こんな話をしてたらもう随分時間が経った。これから2時間運転か。運転してると眠くなるのであまり遠出はしたくないけど仕方がない。でもやっぱり面倒だ。

・とりあえず皿を洗うために手を濡らすところから始めてみよう。手が濡れてしまえば否応なしにスポンジに手が延びる、はず。

・そんな感じ。おわり。

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