2024年は「じぶんケアプラン」を作るぞ
年始に目標だのやりたいことだのをインターネットに書くだけなら、モバゲー時代からやっている。
その目標やらやりたいことやらを一ヶ月後には覚えているか。年末にはやりきれたか。
考えると、目標は立てるだけで満足しがちな自分に気づく。
せっかくインターネットに書き残すからには……なんか有益でおしゃれなことを書かないといけない気分になるnoteに残すからには。2024年こそは目標を目標として意識してやろうじゃないか。
そこで思いついたのが「じぶんケアプラン」だった。
「ケアプラン」とは?
ずばり「ケアプラン とは」で検索する。
とある。
例えば、
76歳女性の吉田りぶさん
移動手段は車椅子
筋力低下がみられる
図書館通いが趣味だが長年ご無沙汰
こういう高齢者がいるとする。
吉田さんが吉田さんらしいまま生活を送るにはどうしたらよいか。お話をうかがってみる。
「学生の頃から図書館が好きやったけど、こんな足では行けれーせんでな」
なるほど。今や公共の場ではバリアフリー化が進んでいるし、自宅から徒歩十分圏内に図書館があるのにもったいない。
「あかんて、ヘルパーさんよぉ。バリアフリーやなんや言っても、車椅子で出かけるなんて、考えただけで疲れるわ」
なるほどなるほど。吉田さん、それで寝ている時間が増えている、と。
動かないからますます筋力は落ちるばかり、閉じこもる日が続けば気分も落ち込み続ける。社会とのつながりが減れば認知機能にだって影響が出てくるだろう。
どうしたら吉田さんの毎日がよりよくなるか?
生涯趣味を続けて、楽しみが持てるか?
図書館に行くためにすべきことは?
図書館にまた行くという大きな目標は、長い目で見て叶えなければならない。現状、吉田さんは自宅にこもりきりのため、まずは外へ出る必要が……小さな目標設定が必要だ。
長期目標「図書館にまた行く」
↑六ヶ月以内の目標と定め、達成に向け、
短期目標「玄関先で日光浴をする」
↑まずは三ヶ月でこれを達成を目指す。
吉田さんの気持ちは内側に向いている。外へ出るとは言っても、車椅子移動の億劫さを強く感じており、いきなり散歩や外出はハードルが高い。
まずは自宅の玄関のドアを毎日開けてみよう。敷居をまたいでしまえば家の外であることは同じ。
車椅子のタイヤをロックして、慣れ親しんだ自宅周辺の景色を見れば――晴れの日曇りの日、さえずる鳥たち、風の温度、そよぐ風の音、季節感をダイレクトに感じてリラックス効果が期待できる。それに日光はカルシウム形成に一役買う。近所の人が通りかかれば挨拶を交わすだろうし、そこからまた他者との交流の機会が得られるかもしれない。
もし三ヶ月後、見事達成していれば、短期目標をさらに長期目標に近づければいい。
「図書館まで車椅子のタイヤを自分で動かさなあかんで、手の力をつけたいわぁ」
ふーむ素敵な意欲。それなら、
長期目標「図書館にまた行く」
↑六ヶ月以内の目標はそのままに、
短期目標「家の周りを車椅子で散歩する」
↑次の三ヶ月はこの達成を目指す。
車椅子で動ける範囲を広げていくうちに、筋力、体力共についてくるはず。ここは段差が多い、ここは見通しが悪い等、安全確認もできる。もし車椅子で図書館まで辿り着くのが難しそうなら、介護タクシーを利用して通えばいい。
最初から介護タクシーで行けよ! と言われてしまえばそうなのだが、図書館に通うという行為は、
建物内に入る
好きな本を探し、選ぶ
本を貸出カウンターへ持っていく
期限内に返却する
この行程を定期的に繰り返すことを意味する。もし図書館内で本を読み、借りはしないにしても、
建物内に入る
好きな本を探し、選ぶ
読む
返す
と自分で動く行程が続けざまに起こることに変わりはない。また、長時間、よその建物で過ごすこととなる。家に帰るまでが外出だ。それなりに体力が必要。寝て過ごすばかりの高齢者がこの行程にプラス、
介護タクシーを呼ぶため電話する
タクシーがくるまでに身支度を済ます
のは、なかなかハード。
大きな夢のための小さな夢を
こんな感じで「個別に現状を踏まえて夢叶えよう」っていうのがケアプランだ。
新年のノリだけで設定した目標はすぐ忘れる。新年のノリを本気で叶えて実りある自分にしたい。
思いの外、長々書いてしまった。次の記事で「2024年じぶんケアプラン」をいよいよ立てるぞ。