大谷冬

海のそばで暮らしたい。 本や旅、日常のこと。 飲食店でワインをサーヴしています。

大谷冬

海のそばで暮らしたい。 本や旅、日常のこと。 飲食店でワインをサーヴしています。

記事一覧

お酒解禁がこの世界に与えるもの

タイトルを書いてから、ずいぶん時間がたってしまった。 2022年のいま、東京は再びマンボウの最中。 タイトルを書いたときは、緊急事態宣言が明けたとき、ワインをサーヴ…

大谷冬
2年前
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世紀末感

久しぶりにnoteを書く。この前noteを書いたのは、10月の東京を襲った台風一過の時である、コンビニから水や食料がなくなった、あれからもう半年。 2020年4月. この4月を…

大谷冬
4年前
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台風一過

まれにみる自然災害のたびに、東京にいる。 2011年に次ぐ、先日。 東京の人は、備えに敏感、まわりがしてるから私もしなくちゃといろいろ備えた。

大谷冬
5年前
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平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)②

【2日目】 6:00 仙台発➡21:35 函館着 23:06函館発→23:11 五稜郭拍 乗換駅:一ノ関・盛岡・大舘・青森・蟹田・木古内 午前6時に仙台発の電車に乗っていると、卒…

大谷冬
5年前
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平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)➀

実家で自分の部屋を片付けていると、懐かしいノートを見つけた。 大学生のころ、鉄道旅行が好きだった。夏休みも終わりに近づいた九月某日、青春18きっぷを使って実家から…

大谷冬
5年前
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イタリー

大谷冬
5年前
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いつかのインド

大谷冬
5年前
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とあるスピーチ

部屋の整理をしていると、昔使っていたUSBをみつけた。 新卒で入った会社の課題や週報、当時の旅行の写真などが入っている、20代のこそばい記録。 そのなかに、親友(同期…

大谷冬
5年前
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今日のホン『傲慢と善良』

アエラドットに載っていたこの鳥飼茜さんの書評に惹かれて読む。 さすが鳥飼先生、書評の粋を超え、ひとつの短編を読んでいるようだ。 そのなかでもこの一節、 誰かこの…

大谷冬
5年前
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梅雨花

大谷冬
5年前
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レイニーバリ

大谷冬
5年前
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人と話さないお仕事

 先日、派遣会社に登録してきた。  しっかりと腰を据えて働く次の仕事を見つけないといけないのだが、なんだかまだそういう気にもなれず。しかし、いくら実家に寄生して…

大谷冬
5年前
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神々が宿る島

 雪国から避難するように、2週間ほど、バリ島に行ってきた。  求めていた暑さもさることながら期待以上だった。何をしにというわけではなく、朝か夕方ヨガに通い、現地…

大谷冬
5年前

今日のホン『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』

こういう第三者曰く、の恋愛小話オムニバス、たまらん。 著者の林さんの経歴が好感度高い、音楽にもワインにも愛がある人が書いているということ、わたしも飲食業のはしっ…

大谷冬
5年前
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今日のホン『82年生まれ、キム・ジヨン』

切々と、苦々しい。 キム・ジヨンは、韓国の82年生まれの女性名で一番多いんだって、タイトル秀逸すぎる。 すこしディテールを変えて、日本版で、例えば『82年生まれ、佐…

大谷冬
5年前
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いつか思い出になるように

進めなかった一年に、ピリオドを打とう。 終わりは始まり、今の自分は大嫌いだけれど、この心持ちがいつか思い出になるように。

大谷冬
5年前
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お酒解禁がこの世界に与えるもの

お酒解禁がこの世界に与えるもの

タイトルを書いてから、ずいぶん時間がたってしまった。

2022年のいま、東京は再びマンボウの最中。

タイトルを書いたときは、緊急事態宣言が明けたとき、ワインをサーヴできることが嬉しくて嬉しくて。だけど、結局、言葉を紡げなかった。

しかも、この世界ってどの世界?飲食業界?ニッポン?こんな愚法が施行された日本への嘆きと、それでも酒類提供ができるようになってありがたい気持ちとないまぜだった。

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世紀末感

世紀末感

久しぶりにnoteを書く。この前noteを書いたのは、10月の東京を襲った台風一過の時である、コンビニから水や食料がなくなった、あれからもう半年。

2020年4月.

この4月を一生忘れないだろう。
世界中の皆がそうであるように。
日本が、世界が、正体のわからないウイルスに脅かされ、自粛という名のもと(他国ではロックダウンか)経済活動の縮小を余儀なくされている。

2月から新たな場所で働き始め、

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台風一過

台風一過

まれにみる自然災害のたびに、東京にいる。

2011年に次ぐ、先日。

東京の人は、備えに敏感、まわりがしてるから私もしなくちゃといろいろ備えた。

平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)②

平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)②

【2日目】
6:00 仙台発➡21:35 函館着
23:06函館発→23:11 五稜郭拍
乗換駅:一ノ関・盛岡・大舘・青森・蟹田・木古内

午前6時に仙台発の電車に乗っていると、卒業旅行をしているという東京の男子大学生5人組と知り合い大富豪などする。東京弁(私にとっては)が変と記している(失礼)が、いいお兄さんたちだと解り、かなり打ち解ける。
のちに、このうちの一人とお付き合いすることになるとは露

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平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)➀

平成なかばの18きっぷ録(大阪→函館)➀

実家で自分の部屋を片付けていると、懐かしいノートを見つけた。
大学生のころ、鉄道旅行が好きだった。夏休みも終わりに近づいた九月某日、青春18きっぷを使って実家からできるだけ遠くへ行こうと思い(訪問県を増やすという地味な目的もあり)、夏休みを使って5日間で故郷の大阪から北海道まで往復した。
その時の行程表と、できごとをメモった小さなノートである。

もう、かれこれ15年前になる。当時、ケータイはあっ

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とあるスピーチ

とあるスピーチ

部屋の整理をしていると、昔使っていたUSBをみつけた。
新卒で入った会社の課題や週報、当時の旅行の写真などが入っている、20代のこそばい記録。
そのなかに、親友(同期で5年間同居していた)の結婚式のために作成したスピーチがあった。

(略)
話は変わりますが、実はわたしは半年前に***(彼女と一緒に働いていた会社)を辞め、今はワインを扱う仕事をしております。この転職を一番に応援してくれたのもK(

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今日のホン『傲慢と善良』

今日のホン『傲慢と善良』

アエラドットに載っていたこの鳥飼茜さんの書評に惹かれて読む。

さすが鳥飼先生、書評の粋を超え、ひとつの短編を読んでいるようだ。
そのなかでもこの一節、

誰かこの鬱屈から外に連れ出してくれ。
そういう運命だと、誰か私に決めてくれ。それなら、全てを捨ててそこに賭けられるのに。

シクシクと、胸が締め付けられる、身に覚えがありまくるからだ。
アラサーを過ぎた女性ならだれしもが経験したことのあるであろ

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人と話さないお仕事

人と話さないお仕事

 先日、派遣会社に登録してきた。

 しっかりと腰を据えて働く次の仕事を見つけないといけないのだが、なんだかまだそういう気にもなれず。しかし、いくら実家に寄生していようと、生きているだけでお金がかかるのは事実で、貯金は目減りするいっぽう、すこしは稼がないといけない。いままでずっと営業畑や接客業で、おおかた愛想よく働いてきたので、できればしばらく人と話さなくてよい仕事がいいと思い、データ入力のお仕事

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神々が宿る島

神々が宿る島

 雪国から避難するように、2週間ほど、バリ島に行ってきた。

 求めていた暑さもさることながら期待以上だった。何をしにというわけではなく、朝か夕方ヨガに通い、現地の食堂でごはんを食べ、たまに海に行き、すこしのお酒と南国特有のフルーツジュースをたっぷり摂取し、バリコーヒーを飲んだり、甘いものを食べたり、読みやすい現代小説を読み、眠くなったら眠る。マッサージも通い放題。

 仕事からの解放もあったが、

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今日のホン『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』

今日のホン『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』

こういう第三者曰く、の恋愛小話オムニバス、たまらん。
著者の林さんの経歴が好感度高い、音楽にもワインにも愛がある人が書いているということ、わたしも飲食業のはしっこで働いているのだが、ワインバーをオーナーで20年やってるって、それだけでもう信用がおける(しかも東京で)。
音楽は詳しくないのだが(しかし、もしこの本のサウンドトラックがでたら必ず買う)、カクテルやワインなどのチョイスやそれに関するちょっ

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今日のホン『82年生まれ、キム・ジヨン』

今日のホン『82年生まれ、キム・ジヨン』

切々と、苦々しい。

キム・ジヨンは、韓国の82年生まれの女性名で一番多いんだって、タイトル秀逸すぎる。
すこしディテールを変えて、日本版で、例えば『82年生まれ、佐藤裕子』とかで出版されててもなんらおかしくない。
あまりにも淡々とした叙述だから、はじめ、ノンフィクションかと思って読んでたけど、フィクションだった。

韓国は、女性大統領もいたし、ドラマのヒロインは概ね逞しく、サブキャストの妙齢マダ

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いつか思い出になるように

進めなかった一年に、ピリオドを打とう。

終わりは始まり、今の自分は大嫌いだけれど、この心持ちがいつか思い出になるように。