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ある映画を観たのをきっかけに、誰にも言えなかった私の生い立ちを話そうと思う

本当はタイトルにとある単語を入れたかったけど、タイトルでネタバレはまずいかと思い断念。

私は月に1~2本映画をみる。先日、Amazonプライムビデオで映画「市子」をみた。Xでフォローしている人が感想をポストしていて気になっていた。

ポストしていた人は、記憶していた限り2人いるのだが、両者ともに全くネタバレしないようポストしてくれていたことに感謝だ。

私はこのnoteで、容赦なくネタバレする予定だ。また有料部分では、自身の経験から考えたことも織り交ぜようと思っている

映画「市子」について

主人公は「市子」という人物。市子(杉咲花)は、恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪してしまう。

長谷川が行方を追い、これまで市子と関わりのあった人々を訪ねると、衝撃的な事実が次々と浮かび上がる。

市子に関わる男たちの感想

田中宗介

倉悠貴さんが演じる「宗介くん」は、市子の最初の恋人

自分から首突っ込んでみたけど、市子の置かれている状況が思いのほかヤバいのを察して逃げた。被害が一番少なくて済んだと思う。トラウマにはなったかもしれない。

北秀和

森永悠希さんが演じる「北くん」は、市子の高校時代の同級生

欲求が抑え切れず、見なくて済んだはずの出来事まで見てしまった。好きな子のヒーローになりたくて、罪を一緒に被るつもりが市子に逃げられる。死体遺棄の犯人という現実だけが押し付けられた。市子は音信不通。

その後、市子と再会。今度こそ市子を守ると意気込んでいたようだが、もう一段階深い闇へと引きずりおろしているように感じた。

あの結末、北くんは本望だったのだろうか。

長谷川義則

若葉竜也さん演じる「長谷川くん」は、市子の恋人で3年間同棲していた。

市子のドス黒い過去を知ってもなお、市子と彼女に関わった人の味方だと言い切る。偽善ではなく、心の底から市子を助けたいと思ってるんだろうなと感じた。

市子はきっと長谷川くんからのプロポーズが本当に嬉しくて、つらかったよね。だって人生この上ない幸せと絶望が同時に襲ってくるんだもん。

映画「市子」に関連する私の話

ここで、唐突ではあるが、私は過去に市役所につとめていた。市民課に配属となった。業務で「無戸籍」の人の住民票を作成したことがある

家庭裁判所に申し立てている証明書をはじめ、さまざまな必要書類を準備してもらって、やっと戸籍がないままでも住民票がつくれる。

住民票ができるということは、保険証がつくれるし、医療福祉サービスが受けられるようになる。

逆に「無戸籍」で住民票を作る手続きもしなければ、無保険。病気や怪我で病院にかかる場合、医療費を10割負担することになる。

そもそも「無戸籍」だと、日本に存在する人間であることも証明できない。

私が勤めた市役所で「無戸籍」の人の住民票は、私が市民課に所属している間に片手で数えられる件数しか作成しなかった。それでも実際に「無戸籍」の人はこの世に存在している

映画の中だけの話ではないのだ。

だからこそ「かわいそうだ」と思わないでほしい。「かわいそう」というワードが大嫌いだ。私はそっち側ではないと言っているように聞こえる。線を引かないでほしい。

満を辞して書く、私の過去の話

ここからは個人的な過去の経験から出てきた感想を書いていく。
よってこの先は有料としたい。

私はこの記事で、稼ぎたいわけではない。

過去の家庭環境の内容を含んでおり、内容が内容だけに、万人の目に触れるのはどうかと思った。私の家族が見てしまった場合、いい気持ちはしないだろう。

それでも、私の「市子」を鑑賞して湧き出た感情を書き留めておきたいと思った。だから有料記事にしている。金額はランチ1食分ぐらいの値段に設定した。

この記事を書くにあたって、書き始めるまでに時間がかかった。向き合うのにエネルギーが必要だったのだろう。しかし、書き始めると手が止まらなかった。言葉があふれてきた。

私は傷ついているわけではない。悲劇のヒロインとしてこの話を聞いて欲しいわけではない。

ただ「こういう人もいるんだ。この人もそのひとりなんだ。」と知ってほしい。

ためらうことなく、気軽にスキを押してもらいたい
感想をもしいただけるなら、ためらいなく伝えて欲しい。


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