どう生きるか
自分軸。その言葉を最近耳にする。近頃の私は自分の選択に自信を失っていました。というのも、私は双極性障害を抱えていて福祉就労をしていましたが、一般就労を強く希望して作業所を卒業し、派遣で働き始めました。けれども就職してまもなく体調が悪くなりすぐに辞めてしまったのです。その後も幾つかアルバイトに応募しましたが上手くいかず。そもそも自分にできる仕事なんてあるのか?徐々に路頭に迷うようになり気分の波も激しく、今後どうするべきか周囲に相談しまくっていました。そんな時にある人が「自分軸をしっかりと持ちなさい」と私を諭してくれたんです。自分軸って言うけど、それってどうやったら持てるんだ?今の自分がブレていることは確かになんとなくわかるけれど、それをどうやったら軸をしっかりと保てるようになるのかがわからない。肝心なところが理解できませんでした。
そんな時に観たのがスタジオジブリの最新作「君たちはどう生きるか」でした。私がそこから受け取ったメッセージは
”しっかりと自分の頭で考え、選択し、試行錯誤をしながら自分を信じて生きろ”
ということ。
ー自分の選択は正しいのか?世間に許されるのだろうか?
思えばいつもそんなことを気にして生きてきた。いつも親や世間の目を気にしていたし、もっと立派な自分になるよう努力しないといけないと重荷を背負っていたんじゃないかな。最近になってようやくそんな自分を客観視できるようになってきた。もっと楽に生きたいと思う反面、そんな生き方が世間では批判されがちなこともわかっていました。だから”普通”からはみ出さないよう、言い訳できる範囲で少しずつ楽するという中途半端なことをしていたのです…。
でももっともっと根本的に考えてみる。生きる意味。意味なんてないと私は思うけど、どうせ生きるなら私は安心して楽しく幸せな人生を送りたい。そのために必要なのは
・安心できる環境で
・楽しいことをして
・幸せを感じる ことだ。
つまり、仕事で活躍することや昇進ってただの目的であって必要不可欠ではないのだということに気付きました。
どうしてかわからないけど、皆みたいに会社員やアルバイトで仕事をすることができない。それには強い苦痛が伴う。それならたとえ福祉就労だとしても、安心して楽しく働ける場所で働けばいいんじゃないか。ある意味での諦め。「どうするべき?」ではなく「どうしたい?」と自分の頭でとことん考えることで、次の選択ができました。今の自分にできることを出来るだけ楽しんでコツコツと積み重ねる。決して無理する必要はない。
そうだよな。自分の選択を人に任せちゃいけない。誰に相談したところで誰も正解は教えてくれないし知らないのだ。自分のことを一番愛している私が、心地よい方向にしっかり舵をとらなければ。
そんなことを思った週末でした。