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ブラックミュージックのすべてのスペクトラムを尊重する特異な才能(Liv).e

彼女のことをこのリリースで知ったが情報があまりないので書けることもあまりないが、こういう状況がそのアーティストができるか否か見るには、なんのフィルターもかかっていないところでのリスニングができるということでレコード・ジャンキーのいちばんの醍醐味だろう。[百見は一聴に如かず]である。まずは聴いてほしい。

個性爆発・全スペクトラム対応のアーティストは最近でもいるにはいたがこれほど全音楽ファン対応のBlackmusic全スペクトラム対応のアーティストは久々に出会った。

がしかし、私の一通り聴いた感想は[黒いシャンソン]だ。

ブラック・ミュージックという感覚より出来上がったものはシャンソン風というのはMoodymannと一緒にやっていたNorma Jean BellのEbonyな感じを継承しつつもより濃い甘茶SOULのシャワーを浴びた結実なのだ。感覚でモノをいってしまって申し訳ない。とまれ、ブラック・ミュージックの要素を煮詰めていった結実がどちらかというとシャンソンのノリが強くなってるのが面白かった。そして決定的にシャンソンを感じさせるのは曲が短いことだ。1曲がだいたい2分半位、そしてフェードではなく、ぶった切れる。これはExtend mixを需要を見込んでの事か?違うだろう…

いろんなものの要素を足していったら[全然関係なくなちゃった!]という瞬間を経験したことはないだろうか?音楽の世界では最近それが顕著に見られる。Dumaである。

Duma - Duma [Nyege Nyege Tapes]


これも聴いて頂ければわかるのだが曲をやっているのは、スウェーデン人ではない。ケニア人だ。全面的におしている雰囲気はグラインド・コアやデス・メタルのそれである。

[Nyege Nyege Tapes]というレーベルは今、アフリカで一番勢いに乗ったインディペンデント・レーベルで、彼らが注目されたのは高速トライバル・エレクトロ・ダンス・ミュージックで元々はウガンダにいる部族の音楽を電化させたら物凄い高速トライバル・テクノになったところに依る。評判は世界中のコアな音楽ファンに伝播していく中でヨーロッパのハード・コアなインダストリアル・テクノ系アーティストやドラムンベースやBASS Musicの面々に絶大な支持を得た。レーベルの趣向がより高速化したところで音がどんどん歪んでいって、最新のリリースでは完全にグラインド・コアやメタルの世界に突入している。話はそれるがびっくりしたのはNairobiにメタル・シーンがあるらしいw

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私も最初は(Liv).eの事を書いていくつもりだったが[全然関係なくなっちゃたじゃん!]

といったわけで(Liv).eとDuma、是非聴いて見て下さい。

参考資料:https://www.psp-culture.com/music/enter-the-darkness-dumas-reflections-on-a-metal-sub-culture/





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