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進歩的な後戻り

少し前、こんな言葉に出会った。

「進歩的な後戻り」

頭を動かしていない日だったので、
どこで出会ったかも忘れてしまった。

ただ、この言葉だけが頭に残っていた。


私の中では、すごく納得した言葉。




「後戻り」って、結構、マイナスな言葉だと思われている。

私も、
「前に進みなさい」とか
「後退はよくない」とか
言われた経験がある。

私の周りの人でも言われたとよく聞く。


でも、後戻りが必要な時もある。

そんな経験も今までしてきたから、
私は今では後戻りをマイナスなこととは思っていない。

むしろ、プラスなものだとも思える。



そもそも、「後戻り」の定義も私の中では曖昧。

もともといた位置に戻ること?


それであれば、私は本当によく後戻りをする。

何かあるたびに、後戻りをする私。
だけど、何かあるたびに前に進む私。

そんな行ったり来たりしている私は、
後戻りを悪いとも思わないし、
前に進まないことを悪いとも思わない。

後戻りや前に進まない時間があるからこそ、
前に進むことができる
という経験もあるから。

だけど、その感覚は、人それぞれなのではないかと思う。

自分では後戻り、人からは現状維持
自分では前進、人からは後戻り

なんて、自分と俯瞰で違うこともあれば、

その時は前進、後からは後戻り
その時は現状維持、後からは前進

なんて、その時と振り返った時で違うこともある。


そんな自分の立ち位置のことなんて、
正確にわかるのも難しければ、
正確にわかる必要もないと思ってしまう。

今どんな状況にあるのか
は冷静に分析しなければいけない時ももちろんあるけれど、
それが全てではないし、
自分だけでは判断できないことだって多くある。

今どんなところにいるのか、
いつだって知っていたいと思うのもまた私の気持ちでもある。


そんな時に、
どう自分の立ち位置を知れというのか。

正直なところ、こんなふうに思っている。

その時々でも違う気がするし、
その時々で立場もくるくる変わる。

でも前にすすむことが求められる苦しさ。



だからこそ、今回この
「進歩的な後戻り」
という言葉に出会って、
すごく納得したし、同時に安心もした。


進歩と後戻り

という一見組み合わせられないように見えた言葉。

そんな2つの言葉を組み合わせているということも、
それでもぴったりはまっている組み合わせであるということも。

こんなちぐはぐに見える組み合わせ方をしても、
成立することができる。

だから、自分の状況が後戻りに見えても、
同時に前進していると感じることがあっても、

もしかしてその感覚すら間違っていることもあるかもしれない。

でも、それでもその感覚を捨てないようにしようと思った。







進歩、後戻り。

そんなことについて考えた日でした。

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