願書系文書の書き方(その5)(2023年4月5日号)教採の合格戦略はライバル受験者に勝つこと!
【願書系文書の書き方教室】の5日目です。
今日は,
教採の合格戦略はライバル受験者に勝つこと!
について,アドバイスします。
本日の3つのポイントは,以下の通りです。
(1)合格するとは,ライバル受験者に勝つことです。
ライバル受験者に勝つとは,ライバル受験者より優れていること。
教員を志望する人は,勝負とか勝ち負け,優劣を付けることが嫌いなようです。
もちろん,教師が子供を指導するときには,過剰な競争を煽ったりするべきではありせんし,子供に勝ち負けばかりに注目するようにすべきではありません。
また,教師が指導をするときには,子供の学力などの優劣で,子供の人格を判断したりしてはいけません。
教師が子供と接するときには,勝負や優劣は,あまり重要なことではありませんが,教員採用試験とは,まさに,勝負であり,勝ち負け(合格・不合格)であり,受験者の優劣で,合否が決まります。
教師は,子供の学力などの優劣で,子供を厚遇したり,排除したりすることは許されませんが,教員採用試験では,優秀な受験者が合格し,優秀でない受験者が不合格になります。
つまりは,採用側の面接官が,優秀だと思う受験者だけを合格させ,優秀ではないと思った受験者は排除する(不合格にする)ということが,普通に許されます。
教員採用試験は,法的には,選考試験と呼ばれていますが,実質は,競争試験に他なりません。
筆記試験だけでは合否は決まりませんが,面接や模擬授業など,人物評価を併せて,優秀な人から合格していきます。
それでも,教員採用試験を受ける人は,教採の合否は,勝ち負けではないし,優劣でもないと言います。
独りよがりに,そう言うのは勝手ですが,勝ち負けは勝ち負けですし,優劣は優劣です。
もちろん,教員採用試験に落ちたからと言って,人間性が否定されるわけではありません。
教員採用試験に不合格でも,その人の人生が否定されるわけではありません。
教員採用試験に合格しなくても,素晴らしい人は,たくさんいるでしょう。
しかし,教員採用試験そのものは,その内部ロジック(採用側の都合)による競争試験であり,その内部ロジックによって,優劣が付けられ,勝ち負け(合格・不合格)が決まるものです。
不合格を「負け」と呼びたくない気持ちは理解できますが,教員採用試験の内部ロジックで言えば,合格は「勝ち」であり,不合格は「負け」です。
そして,採用側の面接官たちが,いくら主観的であれ,いくら不公正であれ,優れていると思った人が合格し,劣っていると思った人が不合格になります。
勝ち負けや優劣という言葉が好きかどうかは別にして,教員採用試験は,その内部ロジックでは,勝負であり,優劣が決められます。
念のため,もう一度,言っておきますが,教員採用試験に落ちても,人生は終わりではありません。
教員採用試験に落ちても,ダメな人間だということはありません。
教員採用試験に落ちても,その受験者も,世の中も何も変わりません。
ただ,教員採用試験に落ちたら,正採用の教諭になれないというだけです。
そして,もし,あなたの当面の目標が,正採用の教諭になることであれば,教員採用試験という内部ロジックの中で,勝負に勝ち,優れた人物だと評価してもらって,合格を勝ち取る必要があります。
ですから,教採に合格するとは,ライバル受験者に勝つことであることを,念頭に置いてください。
ライバル受験者に勝つとは,ライバル受験者よりも,自分が優れていることを,効果的にアピールできることです。
もちろん,このアピールは,上品に,優雅に,知的に,行わなければいけません。
あまりにも,アクが強く,自我が強いアピールでは失敗します。
そこが,合格戦略の見せどころです。
(2)願書系文書を書くときも,ライバル受験者に勝てるかを考える。
勝てるとは,面接官により気に入って,もらうことです。
自己アピールや志望動機などの願書系文書を書くときには,まずは,その文章で,ライバル受験者に勝てるのか,ライバル受験者よりも優秀な人だと感じてもらえるのかを吟味する必要があります。
ただ,なんとなく書いてみたとか,思いついたことを書いてみたとか,面接対策本や面接講座で学んだフレーズで書いてみたというのではだめです。
また,単に長所を書いてみたとか,自分の強みを書いてみたというのでもダメです。
さらに言えば,単に経験に基づいて書けばいいとか,そういうものではありません。
その語りが(自己アピールしても,志望動機にしても),ライバル受験者のものと比べたときに,より優れて見えるか,より優れて感じられるかが重要です。
自分がそう思うからそう書いたではなく,このような内容をこのように書けば,ライバル受験者と差別化が図られ,自分の優秀さがアピールできるというものでなければなりません。
ただし,ここでも,そのアピールは,上品に,優雅に,知的に行う必要があります。
単なる自画自賛や自慢や独りよがりの語りでは,ライバル受験者に勝つことなどできません。
面接の語りは,自己満足ではいけません。
常に,自分とライバル受験者を比べて,ライバル受験者に勝てるという予測が立つものである必要があります。
(3)自分の文章・語りで,ライバル受験者にどのように勝つかを考える。
自分が語っていることが,特に優れていると思われるのかを検討。
自己アピールでも志望動機でも,いったん書いてみたら,単なる添削などを求めるよりも,もっと,もっと,重要なことがあります。
それは,自分の語り(文章)で,ライバル受験者に勝てるかどうか,ライバル受験者と比べて優れていると思われるのかを検討することです。
例えば,あなたが,45歳の教採受験者だったとします。
もし,あなたが,22歳の大学生のライバル受験者と同じようなことを語ったとしたら,どちらが合格するでしょうか?
同じようなことを語るとしたら,確実に,ほぼ100%,22歳の若い大学生の受験者が合格します。45歳のあなたに勝ち目はありません。
でも,45歳のあなたが,22歳の大学生のライバル受験者に勝ちたいと思うのであれば,45歳のあなたらしい,つまりは,22歳の大学生のライバル受験者に勝てる内容と書き方で,語る必要があります。
また,もし,あなたが,民間企業で何年も勤務した後に,教員採用試験を受験するとします。
あなたのアピールポイントが,せいぜい,キャリア教育ができそうだでは,数年間,講師をしてきた人に,勝てるわけがありません。
あなたが大学生でないのであれば,あなたに求められるのは,即戦力です。
企業で何年間か勤務してきた人と,講師を何年間か経験した人では,当然に,講師を経験してきた人の方が,即戦力になり,有利です。
中には,「企業での経験を活かして」などと言う人もいますが,基本は,活かせません。
一つや二つの企業での経験が,教科指導,生徒指導,学級経営などに活かせるわけがありません。
活かせないのに,無理やりに,こじつけて,キャリア教育に活かすなどと言ってもダメです。
自分の語りで,ライバル受験者に勝てる,ライバル受験者よりも優れていると感じてもらうためには,その受験者本人の取材と分析を深めて,その上で,戦略的に語りを構築する必要があります。
これは,選挙の広報戦略でも,商品の広告戦略にも,共通することです。
河野は,選挙プランナー,広報戦略コンサルタントして,どうすれば,ライバルに勝てるのかを,ずっと研究してきました。
教員採用試験でも,勝負とか,勝ち負けとか,優劣とかという概念が嫌いな受験者にも,教員採用試験という競争で,確実に合格する戦略を伝授してきました。
でも,最近は,教員採用試験の受験者が,弱くなってしまって,勝負なんてしたくない,勝ち負けという考え方は嫌い,優劣を付けられるのがイヤということで,単なる感想文や意見文,あるいは単なるありきたりの受験作文ばかり書いて,不合格を繰り返す人が増えてきました。
教師になったら,勝ち負けは関係ありません。
教師になったら,優劣を気にすることはありません。
でも,教員採用試験は,勝負です,勝ち負けです,優劣で合否が決まります。
もし,教員採用試験という競争で,勝負で,勝ちたい,合格したいという人がいれば,是非,河野にご相談ください。
教採合格を勝ち取りたい!,自分がどんな経歴であってもライバル受験者に勝って合格したい!という人は,是非,河野にご相談ください。
河野は,勝負に勝つ,ライバルに勝つ,ライバルよりも優れていることを実証するための戦略のプロフェッショナルですから。
河野正夫
レトリカ教採学院
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