第51回 アクティブ・ラーニングの実践例を話すコツ ★【アクティブ・ラーニング】実践例で差をつける伝え方 【面接完全攻略教室】シリーズ <教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>
第51回 アクティブ・ラーニングの実践例を話すコツ
★【アクティブ・ラーニング】実践例で差をつける伝え方
【面接完全攻略教室】シリーズ
<教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>
【アクティブ・ラーニング】実践例で差をつける伝え方
教員採用試験の面接では、現代の教育課題や指導方法に関する具体的な取り組みを問われることがあります。
その中でも、「アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)」の実践例について話す機会は増えています。
このテーマで面接官に強い印象を与えるには、理論を語るだけではなく、実践例を交えた具体的な説明が不可欠です。
本稿では、アクティブ・ラーニングの実践例を効果的に伝えるためのコツを解説します。
1. アクティブ・ラーニングとは何かを明確に説明する
まず、アクティブ・ラーニングの基本概念を明確に説明することが重要です。
漠然とした理解ではなく、実際にどのような学習活動が該当するのかを整理しましょう。
1-1. アクティブ・ラーニングの定義
アクティブ・ラーニングとは、児童生徒が主体的に学び、対話を通じて深い理解を得る学習方法を指します。
これは、単なる「活動」ではなく、学びを深めるためのプロセスを重視します。
例:
グループワーク、討論、問題解決型学習(PBL)、プレゼンテーションなど。
1-2. 学習指導要領との関連性
2020年度からの学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」が重要視されています。
この背景を簡潔に説明し、自分がこれに沿った教育実践を行いたいという姿勢を示すと、説得力が増します。
2. 実践例を語る際のポイント
2-1. 具体的な場面を描写する
実践例を語る際には、実際にどのような授業を行ったのかを具体的に述べることが大切です。
授業の流れや児童生徒の反応を描写することで、面接官にその場面をイメージさせられます。
例:
「中学校社会科の授業で、生徒たちが日本の人口問題をテーマに討論しました。
事前に資料を読み込み、少人数グループで意見交換を行った後、全体討論で各グループの結論を発表させました。」
2-2. 生徒の主体性を強調する
アクティブ・ラーニングでは、教師が主導するのではなく、生徒が主体的に学びに取り組むことが重要です。
そのため、実践例では、生徒たちがどのように主体的に活動したかを具体的に述べると良いでしょう。
例:
「生徒たちは、資料を基に各自の意見をまとめ、それをグループで共有する中で、新たな視点を得ていました。最終的には、全員が討論に積極的に参加する姿が見られました。」
2-3. 教師の役割を適切に表現する
生徒の主体性を尊重しながらも、教師がどのようにサポートしたかを説明することで、自身の指導力をアピールできます。
例:
「私はファシリテーターとして、生徒の意見を引き出す質問を投げかけたり、議論が停滞した際に方向性を示したりしました。」
3. 実践例を語るための構成例
3-1. 背景を簡潔に説明する
「この授業では、生徒が日本の人口問題に関するデータを基に討論することで、現代社会の課題について主体的に考えられるようにしたいと考えました。」
3-2. 実際の流れを具体的に述べる
「まず、生徒たちに事前資料を配布し、個別に調べ学習を行いました。その後、グループに分かれて意見を共有し、全体討論で各グループの結論を発表しました。」
3-3. 生徒の反応や成果を伝える
「討論を通じて、生徒たちはそれぞれ異なる視点に気づき、深い学びを得ている様子が見られました。中には、地域の具体例を挙げて議論を深める生徒もおり、主体的な学びが実現できました。」
3-4. 振り返りと次への活かし方を述べる
「この経験を通じて、私は生徒が主体的に学べる場を作ることの大切さを再確認しました。今後も、授業の目的に応じて適切なアクティブ・ラーニングを取り入れていきたいと考えています。」
4. 回答例
回答例1:
生徒の主体性を引き出す工夫
「私は授業でアクティブ・ラーニングを取り入れる際、生徒が自ら考え意見を述べられる場を作ることを大切にしています。例えば、歴史の授業でテーマを設定し、グループ討論を行いました。生徒たちはお互いの意見に触れる中で、新たな視点を発見し、自分の考えを深める姿が見られました。」
回答例2:
成功と課題の振り返り
「アクティブ・ラーニングを通じて、生徒が主体的に学ぶ姿を見ることができましたが、一方で、意見が出にくい生徒もいたため、次回は話しやすい雰囲気作りを意識して進めたいと考えています。」
5. 面接官に響くポイント
実践例の具体性:
授業の場面や生徒の反応を具体的に描写することで説得力を高める。
教育観との関連付け:
アクティブ・ラーニングを自分の教育観と結びつけて語る。
生徒の主体性:
生徒が主体的に活動した様子を伝え、教師としての支援の役割を強調する。
反省と改善:
振り返りを述べることで、学び続ける姿勢をアピールする。
6. まとめ:
実践例で面接官に強い印象を与えるために
アクティブ・ラーニングは、現代の教育現場で求められる指導法の一つです。
そのため、具体的な実践例を基に、自分の指導力や教育観を面接官に伝えることが重要です。
面接では、理論的な説明だけでなく、生徒の主体性を尊重した指導の実例や、その成果を語ることで、教育現場での実践力をアピールできます。
これにより、面接官に「この受験者は現場で活躍できる」と感じてもらえるはずです。
レトリカ教採学院
河野正夫