スクラムに対する疑問を専門家に聞いてみた②
アジャイル/スクラムに挑戦するために情報を集めている中で、社内勉強会にて専門家に質問した内容をまとめましたが、また別の機会がありさらなる疑問をぶつけたので、その結果をシェアします。
新メンバーの教育タスクはバックログに入れるか?
旧来型の考え方では、新人だろうがベテランだろうが1ヶ月で1人月の仕事ができると考えられます。しかし実際にはそんなことは無いため、新人の参画は歓迎すべきものではあるものの、生産性が落ちる分を誰かが穴埋めしなければなりません。
スクラムでは、メンバーの構成や事情によって、そのスプリントで消化すべきストーリーポイントを減らすという柔軟な対応がとれるということがわかりました。
また、ユーザ目線のプロダクト改善という観点だと、ペアプロ/モブプロへの参加によって、開発の手という意味だけでなく、チーム内で最もユーザ目線に近いメンバとして積極的に意見を出すことが求められるのだと想像しました。
スクラムマスタやデベロッパーなどの役割に固執しなければならないのか?
スクラムでは、スクラムマスターとプロダクトチームは兼任しないというのが定石なようです。この定石はふりかえり(レトロスペクティブ)など、アジャイルの特定のセレモニーだけを導入する場合も同様、つまりファシリテーターは参加者と同じ目線で意見を言わないようにする、といったことを意識しておく必要があるのではないかと思います。
ウォーターフォールの人たちがどうやってスクラムに移行していったか
スクラムを導入する際には、スクラムマスターを外部から入れるという話もよく聞きます。少なくとも一人は知っているのレベルを超えて、啓蒙を行えるレベルの人が最低限必要ということでした。
また、導入の段階として、ウォーターフォールに慣れた人たちからすると、"スプリント"という概念になれるのが難しく、カンバンから始めるのがよいのではないか、とのことでした。
『カンバン仕事術』によると、カンバンの原則は下記の3つであると言います。
① 見える化
② WIPの制限(引用者注: 仕掛中のタスクの数を制限すること)
③ 流れの管理
カンバンはスクラムのように進め方自体を規定されるわけではなく、チームの仕事の進め方に合わせて導入ができるため、確かにアジャイルな働き方への第一歩としてはうってつけかもしれません(カンバンに満足すれば、無理にスクラムにする必要もないでしょう)。
以上です。
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