黄昏通信 Vol.45
暑さからの綻びは汗に薄れては流れ落ち、知らず知らずのうちに別の人格なのか元の人格なのか分からなくなる…なんて言い訳は大人げないな。過ぎる嵐に身をもって数えた時計の音のは、チックタックチックタック、まるで優しくもあり閉ざす扉さえ無かったかのようり風が頬を微かに触れては、また絡みだして、そして心の臓へと突き刺さる。そう、また欠片となり綻び始める。夏の終わり
いつもより赤い夕焼けの中に、すこし影のようなうごめく一筋の流れは右から左へと割ってなぞられる気持ちが映し出され、隠れた視線に気付くまいと避ける自分に負うのは激しくも重くのしかかかる気持ちの重力に、きっと分かっている裁きには胸を開いてはもろ手の十字架を心の臓へと同化する…結界の限界は異世界の下界にもならぬ。
まるで、述懐が溢れるモーゼの十戒
ゆっくり流れる渡り鳥に想いをかさねては責め立てる先には、自責は壁となりて閉じ込める空間に覆いかぶさるは山となりてとどめなく広がるは無でしかないのかな。
こんばんは、ろどです。
もう9月ですね。月夜に眺める星はすこし色めいているのかな、白と黒と黄色と赤や溢れんばかりの瞬きとが見渡す限りの光の集合となっては瞳に心にそっと飛び込んで気がする。そんな光と瞬きなんて、きっと何万光年も前の発光体だったことは知ってるも知らないふりしては、すこし刹那さえ月のウサギにも嫉妬しそう。孤独な夜からnow on air.
知らない人と知る人と、出会わないところでクロスするのはきっとクロスの始点と終点においては変わらない次元なのか。なんて時の流れが時折、いつもよりは早く感じてしまうのは心の振り子の調律がメトロノームのように正確でなくて(性格でなくて)癖のあるリズムは乱れるなんて言い訳で、乱しているのは自明でなのは確信も核心。誰もに合わす歩調もズレて聞こえるはずのCマイナー。なんて型にはまるだけのハ長調。はるか空の下からバロックの奏でる鼻歌だって、貴女の知らないイ短調にゆれては、すこし優しく抱かれたい。
もう秋だったと忘れてました。
忙しさに時を刻む音さえきこえず。なんだ僕だけ時間が故障してるかの想いの間隔で、それでいて、え?さっき済んだばかりなのに?なんて錯覚の繰り返し、きっとレコード盤の上でダンスをするかのように針が踊っては、ちょっと貴女の目の前に現れる先回り、誘ったばかりジャズ喫茶で静の音を聴くも明日にまた訪れるは奏での繰り返し。
いいのかな。ちょっと疲れとか癒しとか潤いとか。なんて無いものねだり。
ススキの揺れに優しさをおぼえては中秋の月夜にお供する。我と我の子孫のために絶える事のない命の維持と継続と継承のため、悪しき悪霊から守る神が宿るそうです。知らなかった。芒と言う字に寂しさも感じるのは、綿毛の様に枝分かれした穂が密接し白く真綿のような花を慈しむ。箱根に仙石原というススキが群生する自然に囲まれた所を思い出した、ゆっくり揺れては、サワサワサワ…と静かな奏で、ちょっと車を降りて歩いて見て聞いてみてください。
少し感傷的な夜も
何も言わない夜も
今ここに貴女も
秋って、そんな時
おやすみなさい。
黄昏通信。