黄昏通信 Vol.16
Gone with the wind.
その風は、
頬をかすめるように優しくそして温かく。
まるで赤子をあやす母の腕の中のような全てを捧げるかのような安心と、体の一部であるかのような自然で気も留めない。
そんな風だった。
こんばんは。ろどです。
まだまだ暑いですね、いかがお過ごしでしょうか。
そんな夜にちょっとだけノスタルジックに黄昏通信。
風と共に去りぬ。
あまりにも懐かし過ぎて、もうどんな映画だったのか
忘れてしまいそう。ちょと記憶もまだら。
ただ、過ぎ去った風を過ぎ去った日々と置き換えて
生きてきた自分と過ぎ去った過去との回廊。
たとえ初めに戻って来ても、何もかもが去った後。
でも新しい未来はそこに有ると。
ラストの夕暮れが印象的だった。
もううる覚えで間違ってたらゴメンなさい。
Stay gold.
あの頃の僕は輝きと生き甲斐と夢と希望を、あたかも当然のように存在自体すら気にもせず、歌い笑い叫び癒されていた。まるで人々の視線に疑問も持たず、それ自体を安易に受け入れ感じ体の先でさえ光の文字が浮き出る様子を感じとっている子猫のよう。
差し伸べられた手は安堵と快楽と開放の呪文を唱え、癒しの渦は瞬くも意思と身と眼下に広がるオアシスに魅せられた未だ見ぬ貴女は桃源郷と悟る。
僕が若かりし頃夢中になった映画。今だ青春時代の思い出と輝き、僕の心から離れない。
アウトサイダー。
たぶん同じ世代の方なら知ってるかな。
プロフの写真も映画のワンシーン。去り行く彼の背には夕陽が黄昏ている。
--- stay gold/stevie wonder ---
つかまえて 遠い日のあの時を
一瞬のうちに
あの頃の君に戻るはず
若く 恐れるものは何もなかった
そして気づくだろう
過ぎ去った時が 光り輝いていたことに
あの頃に 時間を戻して
全てが永遠だと思っていた時に
でも 空が移り変わるように
時の中に とどめておけるものはない
ずっと輝くままに
だけど 見えるんだ
ぼくたちの思い出が
こんなにも はっきりと
こんなにも 鮮やかに
そして 君は言う
あの日々はもう
はるか遠くに行ってしまった
一筋の光を残して
金色に輝いて
人生は 瞬きする間に過ぎていく
なのに 哀しみと
分かち合う痛みにあふれている
考えもしないけれど
この世のものは皆
年をとっていく
輝きはそのままに
今日は少し思い出の映画の事を書いてみました。
いくら思い返しても帰らぬ日々で有っても、
その瞬間に生きた自分もいる事も紛れも無い事実で、
あの日に帰りたいのは、やり直すんじゃないんだ…
その先の新たな自分に出会うため。
夕暮れ過ぎの夏の日に
あの日の僕とこの日の僕は
交じ会うこともなく過ぎる道
去り行く何かと始まる何か。
ノスタルジック黄昏通信。