寒さとマフラーが頬よせて
荒ぶる冷気がコートを包む
脚に纏わり付く風の重みは
躰の芯まで幾度も突かれて

繰り返される動きに嗚咽し
涙すら暖かくも感じた刹那
滴るも悲しい憎悪が肌触る
交わるも欲する愚者の嘆き

沼る陽炎

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