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黄昏通信 Vol.44

桜の花が耐え忍んだ寒さの冬を越えて、明日の暖かな思いとともに膨らんだ蕾は春の風に鼻歌混じりに少し空けた唇のよう…に咲き始める今日この頃。聞こえるニュースは歴史の太く刻む忘れられない標が立ち上がろうとする悲しみは計り知れないが、向かえ訪れようとするこの春の季節が少しでも心癒されれば、この季節がこの季節である由縁となりこの季節が…また訪れる。

こんばんは、ろどです。
誰も居ないと分かっていても、ふと囁いてみたり、耳を傾けたりしたこと有りませんか?きっと、そこに貴女が居てくれたら少しは心休まるなんて自分に言い聞かせては何かの暗示を自分にかけてるのかもしれません。
何も聞こえないいつもの夜からnow on air.

巷では卒業シーズンも終わり、新たな入学シーズンへと変わりつつあります。同じ季節で別れと出会いが目まぐるしく訪れては、人生の節目と言いつつ誰かが作っただけの線引きを、それが普通の事のように受け入れては何となく受け入れている僕たちは、きっと別れなんて出会いと背中合わせの違いだけで、ひょっとしたら悲しみと期待は同じ思いと繋がっているんじゃないかと錯覚しそうな季節は…罪作り。
人の五感を揺るがすのは錯覚とか幻とか思い過ごしとか、そんな他人事見たいな客観的に言うのは容易いけど、木々から香る匂いは春で息を継ぐ度に行き着く先は喉とか肺とかじゃなく、頭の中とか体の芯とか心とかそんな所で感じてる感じ。見える空は青と白のコントラストは光っていて、新緑は青という名の緑は確かに青と言うだけに青と言いたい。少し暖かい風には冬の寒さの冷たさは有るものの、微かに感じた暖かさは飢えた野生の本能の瞳に宿る鋭さも、覚えたての翼の羽ばたきさえ忘れる事の出来ない生き物として感じてしまうのかな。

桜の花が一斉に咲くの理由

隣り合う桜の木だって根から見たら全然違う木なのに、まるで誰かの声を待ってたかのように聞こえた声に花びらを貴女に見せるかのように一斉に咲き、そして笑顔を満たした後の寂しさを散る桜は新しい僕の道を敷く道しるべ。同じ株から出来たチューリップだって同じ根の紫陽花だって絵日記を書いた朝顔だって、みんな個々咲くのに貴女は長い一年の間にたった一週間程度の短い時間に現れては桃色の世界に酔い惑わされ魅了されて気付けは消えていく。

僕が春が好きな理由

なんだかそこに有る気がする。

ソメイヨシノには種が有りません。人が作った品種なんです。そして自ら繁殖が出来ません。そう自然には増えないんです。接木、挿し木、人が増やすんです。いわはクローン植物なんです。江戸時代に有ったといわれる原木から、枝を他の木へ台木を経て花を咲かせるんです。

そう、あの桜もこの桜も、同じ桜なんです。

だから、同じ季節になったら、同じに咲くんです。

なんか悲しい気もします

おやすみなさい。
黄昏通信。

#日記 #エッセイ #詩 #つぶやき #黄昏通信

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