「遠足前夜の子供」のようになりたい!
こんばんは。
秋が深まり寒さも増してきましたね。
今夜は、遠足前夜の子供に関連してお伝えします。
私は、民間企業に再就職し、気持ちは30代、40代の現役の頃と変わらないまま、立場や組織の規模は違うものの、与えられた役割をしっかり果たすことが組織のため、社会のため、そして自分のためと考えていました。
ところが、恐ろしい現実は突然やってきました。
それまでの部長という役職がなくなり、再雇用、嘱託社員という立場に、そして、部下もいなくなり、それまで何の疑問もなく提出していた、会社組織との契約書ともいうべき自己達成目標を出す必要もなくなりました。
それは、必死に上の階を目指して梯子を上り、踊り場で次はどのような力配分にしようかと考えていた矢先に、梯子を知らぬ間に取り払われていて、中途の階に自分だけがポツリ取り残されたという感じでした。
そして、漠然と落ち込む日々が数日続き、ちょっとした用事でツーフロアの会社の上の階からエレベータではなく階段を降りる時でした。
なぜか足がもつれ、10段ほど下にもんどりうって転倒したのです。
幸い頭部はぶつけずに済んだのですが、左腕で全体重を支えたため、左ひじを強打しました。ちょうど年末休暇に入る直前で、あわてて通院しましたが幸い骨には異常がありませんでした。
年末年始の休暇は何もできず、家にこもって本を読み、自分と向き合う時間に費やしました。
後から考えると、この期間が極めて重要でした。
体の自由の利かない70歳代以降の老人の気持ちを疑似体験したような状況に自然になり、これまで、街行く老人たちや、足腰が不自由な高齢者の方々に遭遇すると、気にもせず、追い越していた自分であったのに、その時以来、高齢者の気持ちに寄り添うようになりました。
ひたすら定年退職や、高齢者向けの本を読み、70歳、80歳代のまだまだ現役で活動されている方々とお会いしました。
この期間を経たことで、なんとか自己の存在感喪失から抜け出し、自己肯定感を復活させることができたような気がしています。
ちょうどその頃、遠足前夜にワクワクして眠れなかった日があったなとふと思い出しました。今後の人生を考えた時このようなワクワク感が持てたら素晴らしいだろうなと考え始めました。
遠足前に考えたであろう気持ちを、定年後に置き換える作業は比較的容易でした。
まず、「友達(仲間)と過ごす楽しい時間」は、定年後の人生においても、同じ思いを持つ仲間と仕事をしたり、活動したり、遊んだりできること。
そして、「未知の場所に行き、新しい発見があるのではという期待」は、常に行くべきところが複数あり、そこに行けば新しい発見、新たな出会い、新たな経験が待ち受けていること。
さらに、「学校で過ごす日常と違う経験ができそう」は、自宅に引きこもる毎日ではなく、行くべきところがあり、そこでの役割、人々や社会との繋がりがあること。
このように捉えればなんだか待ち遠しく、ワクワク感が芽生えてくるのではないでしょうか。
重要なことは、この気持ちになるための自己意識の改革です。
そして、50歳以降から60歳代前半までに、定年後の準備を開始することが重要です。皆さんと一緒に私も準備を開始したいと思います。