男はあざとい女が好きってホントか?
とある番組であざとい女を好きな男に疑問を投げかける女性タレントを見かけた。その方の話の要旨はこんな感じである。
・ネットに書いてあるモテ術を全て行う
・ぶりっ子を適材適所で行う
これを見ると、あざとい女とは想像以上の努力家である。その人はしきり「作られた可愛さ」と言っていた。おそらく女性の多くは「作られた可愛さ」への抵抗感や気恥ずかしさ、そしてハードルの高さを持っている。そうなると、それを(難なく)やってのける女性への嫉妬や嫌悪感を抱くのは当然である。
男で言うならば、日焼け対策やメイクを日頃からしていて肌の手入れも欠かさない、マメなイケメンと自分を比較されてるかのような劣等感なのだから…
あざとい女を好きという意見に対して、もしかしたら「自分はそんなん思わんわ」って気持ちになる男もいるかもしれない。ただ男は冷静に考えてみてほしいが、自分好みの美女が自分にだけ甘えた行動を取ってきたときに「うっさいねん、触んなやボケ」と突き返すことは果たしてできるだろうか…
否、できない。そもそも男とは頼られたい生き物である。それが嘘か本当かは、どうでもよい。それにまがいなりにも相手は女性である。現代のコンプライアンスからしても乱暴な扱いは言語道断だ。それについこないだ既婚の有名ゲーム実況者が不倫したというニュースが世間を賑わせたが、その事実が男の性を端的に表していると思う。
故に、男はそんな女にターゲットにされると、逃げることが基本できないし、逃げたいとも思わない。
「自分に何かしてあげられることがある」
これが女性から見えた時に、男はその人に強烈な興味を抱く。つまり、男が「あざとい女」が好きなのは「頼られたから」と言えるだろう。自己肯定感が低い男ほどその傾向は強いように思う。自分の自己肯定感を爆上げするチャンスだと思ってしまうのだ。
(アホすぎて何とも言えない生物である…)
逆を言えば、気高い女とは「頼ってこない人」とも言える。そのような方の多くは「あざとい女を嫌う女」ではなかろうか。そんな人たちが男性からあまり好かれないのは、「あざとい女」を敵対視するあまりに肝心な男との距離感を見誤るからだろう。俗に言う【適度な】ぶりっ子は自分が隙のある女だと男に知らせるのに最も効果的な方法なのだ。
ただ、あざとい女を"心の底から"好きという男もまた希少ということも言っておきたい。というのも男はあざとい女との関係を浅いものにしやすいからだ。長所と短所は表裏一体である。
例として友人で考えてみようと思う。
誰でもいい、1人頭に描いてほしい。
あなたはその友人と「どのように友人になったのか」を説明できるだろうか。おそらく難しいはずである。それはなぜかと言えば、人間関係が様々な要因によって強固なものになっているからだ。つまり「いろんな話をしてきたから」友達になったのである。
これと逆の理論で「目的が明確な人と深い仲になるのは難しい」と言えるのではなかろうか。仲良い趣味友達とは趣味以外の話もしている一方で、趣味の話しか盛り上がらない人とはその人の人となりが掴みにくい。それゆえ信頼関係を築きにくいのである。
話をあざとい女に戻すと、男はこの論理をあざとい女にも適用するケースが多い。要するに「自分のどの欲を満たせるか」が明確なので、それ以外の目的で会うことは珍しいのだ。すると、それ以外の部分での結びつきが弱くなり、結果その場限りの関係になりやすい。だからぶりっ子は比較的モテやすいが、確実にモテるかと言われると甚だ疑問である。
結論、ぶりっ子も使いすぎは毒である。意中の人と本当に仲良くなりたいなら、さまざまな「頼り方」を増やし、信頼関係を築く努力を惜しまないことだろう。