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【症例紹介#4】産後の腎虚症による腰のダルさ、冷え症状
症例紹介
患者:30代女性
主訴:腰がダルく、体全体に濡れた布を纏っているように重たい。足の冷えもキツく、風呂に入ってもすぐに冷えてしまう。
所見:表情に疲れが見え、やや顔色が黒い。声に力がなく、息が漏れるように話す。
舌所見:淡白舌
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脈所見:拍動が弱い。しっかりと抑えないと脈拍を感じない(沈脈)
状況:患者は数ヶ月前に出産したばかりである。働きながら子育てをしているが、万全ではなく疲れやすい。疲労すると腰のダルさ、背中の痛み、足の冷えが強く感じられるようになる。
東洋医学的考察
東洋医学的処置:出産は大量の「腎気」(生命力)を消費するため、産後間もない現在では、冷えや易疲労感は出現しやすい。腎気を補充・保温するため、下記場所に灸を施した。
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また、腎気を補うため
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に鍼を施した。
鍼をした直後から「足が温かくなってきた」と申し立てていたことから、腎虚(腎陽虚)で間違いなかったようだ。
その後は、背骨沿いに筋肉の緊張をとるマッサージを行った。
治療後の経過
施術後は「体が軽くなった。不思議ふしぎ」と驚いていた。
表情も明るく、頬に赤みが刺して血色も良くなっていた。
帰りに、上記足のツボにお灸をするように伝え、千年灸を渡した。
産後は疲れやすいものではあるが、しっかりとケアをしてあげることで回復も早まり肌艶も良くなっていく。
養生法
下記場所に灸を施すとよい。
煙が苦手な場合は、火を使わない灸もあるので活用したい。
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厳密でなくてよい。押してなんとなく気持ちの良い場所で構わない。
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背骨を挟んで2箇所、押して気持ち良い場所に灸をおく。
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ツボの場所について
ツボの場所は厳密でなくて良い。
押してみて「他の場所より気も良い」「他よりも痛い」「他の場所と比べて少し凹んでいる」等の場所に置くだけで十分に効果が得られる。神経質になる必要は全くない。