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AIプロダクトの「デザイン原則」を作った話

こんにちは、RevComm(レブコム)プロダクトデザインチームでUI/UXデザインを担当している糸数です。

今回は音声解析AI電話「MiiTel」のプロダクトデザイン原則を策定した話をお届けします。AIプロダクトのデザイン原則の策定を考えている方、他社事例が気になる方などの参考になれば幸いです。


なぜデザイン原則が必要なのか?

組織の拡大や、プロダクトの機能の拡張に伴い下記のような社内環境の変化が起こっています。

  • グローバル展開(インドネシア、アメリカ)

  • 外国籍エンジニアの増加

  • プロダクトデザイナーの増加

  • 新プロダクトの開発計画 など

上記のような変化により、MiiTelは「プロダクトの一貫性」がより重要なフェーズになってきていると感じています。
実際に、外国籍エンジニアからも、実装コスト、コミュニケーションコスト削減のため「デザインシステムが必要である」という声も上がっており、デザイントークン、共通UIコンポーネント開発がスタートしました。

しかし、それらは極端な言い方をするとパーツにすぎません。
それらをどう組み合わせて「我々の考える良いデザイン」にしていくのかを示す必要があると感じたため、エンジニアだけでなく、デザイナー、PdM、リサーチャーなど、プロダクト開発に関わるすべての人の指針になれるような「プロダクトデザイン原則」を策定することにしました。

「ブランディングプロジェクト」との連携

レブコムでは、ブランドデザインチームによる「コーポレートブランドコンセプト」の策定を行う「ブランディングプロジェクト」も進行しています。コーポレートブランドコンセプトは一貫した体験を形作ることを目的としたもので、例えばキャッチコピーやタグライン、デザインシステムの基盤となるものです。ここから派生して、プロダクトとコミュニケーションのデザイン原則が分岐するような構造がすでに想定されていました。
最終的にこれら全体がうまく接続し、機能するよう、ブランドデザインチームと定期的なミーティングを実施し、話し合いを進めました。

コーポレートブランドコンセプトと、プロダクトデザイン原則の関係

私たちらしいプロダクトデザイン原則とは?

プロダクトとして、どのようなデザイン原則を持つべきか?
私たちにフィットするプロダクトデザイン原則はどのようなものか?
MiiTelの開発に関わるすべての人のためになるデザイン原則とはどんなものか?

このような問いから始めていきました。
「MiiTelを形作る大きな特徴のうちの一つは何か?」
それは「AI×音声」です。

AIに限らず、新しいサービスが次々と立ち上がる勃興期の分野でプロダクト開発をしていると競合に目が行きがちです。短期的にそれらを見て開発することは非常に重要でありますが、中長期的にはユーザーニーズにしっかり向き合い、どのような価値を生み出すのか考え、デザインする事が、プロダクトの発展には大切だと考えています。

短期的に様々な方向に模索し進みながらも、中長期的にブレずに立ち戻れるような場所。

「AI業界にいる私達にフィットするのはそんな原則なのではないか?」そんな事をプロダクトデザイナーで話し合い策定していきました。最終的には複数の役員に見てもらい微調整して完成に至りました。

最終的に出来上がったプロダクトデザイン原則(英語版も作成中)

作っただけでは意味がない!

プロダクトデザイン原則は作っただけでは浸透しません。
そのため、プロダクトデザイン原則と合わせて「活用シーン」も載せ、利用方法をイメージしやすくしました。
まずは下記のようなシーンの中でプロダクトデザイナーが活用している姿を見せていくことが大切であると感じています。

プロダクト開発に関わる人が普段の業務のなかでイメージできるようなシーンも合わせて掲載

最後に

MiiTelのプロダクトデザイン原則の運用は始まったばかりです。
これを軸に、UIコンポーネント、パターンライブラリ開発などを推進し実装コスト、コミュニケーションコストを下げ、一貫性のあるUXを提供できるよう努めて行きたいと考えています。

以上、少しでもどなたかの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!

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