最終発表会の様子ー軽井沢風越学園でのワークショップレポート④
未来の暮らしとファッションを子どもたちと創造するプログラム「FUTURE FASHION WORKSHOP」。今回は長野県軽井沢にある「軽井沢風越学園」でのワークショップの最終発表会の様子をレポートします。
<前回レポートはこちら>
約2か月かけて取り組んだ軽井沢風越学園での FUTURE FASHION WORKSHOP。それぞれのファッションデザインができあがり、発表するときが来ました。
軽井沢風越学園は、約3か月に一度、子どもたちのグループ・個人のプロジェクトをそれぞれ発表する「アウトプットデー」があります。保護者やスタッフだけでなく、地域の方も学校に足を運び、子どもたちの作品やプロジェクトの発表を見ることができる日です。
想像した未来の暮らしと、ファッションを発表
FUTURE FASHION WORKSHOPもこの日に最後の発表が行われました。
このプロジェクトに3か月弱取り組んだ20名ほどの子どもたちが、それぞれのテーマごとに分かれて、「選んだテーマの未来の世界はどんな世界なのか、どんな暮らしをしているのか、どんな一日があるのか」、そして、できあがったファッションデザインをストーリーと共に発表です。
たとえば「月を行き来する世界」のテーマのグループは、その世界でも「誕生日の1日」「星をまたいだ登下校」「老後を月で暮らす」といったシチュエーションをそれぞれ設定し、その状況をどう想像したのか解説しながら、それぞれ制作したデザインを発表。聞いている大人や他の子どもたちも、ただ宇宙での服を想像するわけではなく、より具体的に暮らしを想像して制作された作品について興味深く聞いていました。
7~9年生の中学生を中心に発表が進む中、1~3年生のみなさんも一生懸命、自分の作品を自分のことばで説明していたのが印象的です。「雨があたると色が変わって楽しめる服」「雲のうえのパーティの服」など、雨に濡れることを楽しむファッションや、それぞれの環境や見える世界を活かした作品が多く出てきていて、発表を聞いていた方からも「”空中で暮らす”というと羽根が生えている服などを単純に想像しがちだけど、きちんと空中で人が暮らしたらどう暮らしが変化するか考えられた作品が多く、とても面白かった」といったフィードバックが出ていました。
1年生~9年生までの幅広い年齢の子どもたちが参加したワークショップ。初回では好きな洋服や描きたい絵をそれぞれ描いていた低学年の子たちも、高学年と一緒にプロジェクトの時間を過ごすことで、未来の世界を想像して「○○だからこの服はこういう機能に、こういうデザインに」という考え方でファッションをデザインしていくようになりました。
それぞれのグループで発表を行い、約40分の発表時間があっというまに終了。暮らしの想像やアイデアが詰まった作品を大切に受け取りました。
約2か月かけて、未来を想像すること、新しいファッションを創造することを一緒に取り組むことができて、みなさんの発想力、未来への希望にとても楽しい時間となりました。
そして、今回のプロジェクトを運営してくださった9年生のメンバーのみなさん、ありがとうございました!
余談)アウトプットデーについて
ワークショップは発表をもって終了ですが、その後もアウトプットデーはつづきます。発表が終了しデザインを受け取った後、学園内でさまざまな作品を見たり、感想を書いたりしてまわりました。WORKSHOPに参加した子どもたちも、他のさまざまなプロジェクトに参加したり、個人で発表を行っていました。
個人のプロジェクト(マイプロジェクト)はそれぞれ工作やネイルアート、絵画といったものがたくさん校舎のいたるところに展示されているほか、それぞれの部屋ではさまざまなプロジェクトの発表が行われ、コードからつくったゲームの発表もあれば、学年を組んでチームで行われるテーマプロジェクトの発表も。和菓子研究の展示では、和菓子についての文化や歴史の研究・試作のプロセスが展示され、最終的にできあがった和菓子をいただくこともできました。(とてもおいしかったです!)
どの作品・プロジェクトにも、来場者や他の生徒によってフィードバックの付箋が何枚も貼られていたのがとても印象的でした。
WORKSHOPを通じて制作された作品は、FUTURE FASHION AWARDの審査員によって学校ごとに大賞・優秀賞の2作品が選ばれます。大賞はリアル製作(プロトタイプを製作)され、展示予定です。また、大賞・優秀賞ともにCG化され、3月下旬にバーチャル会場でバーチャルファッションショーに登場します。ぜひ、お楽しみにしていてくださいね。
FUTURE FASHION EXPOについてはこちら
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