うちの会社ブラックかも!!素人にもわかりやすく労働基準法の解説6−1(時間外労働・休日労働)
Bさん: Aさん、先日、上司から「残業をお願いしたい」って言われたんですけど、残業ってよく聞くけど、具体的にどういうことですか?
Aさん: おお、Bくんか。残業ってのは、決められた労働時間、つまり1日の仕事時間を超えて働くことを言うんだ。
Bさん: 決められた時間ってあるんですか?
Aさん: そうなんだ。法律で1日の労働時間は8時間って決まってるんだ。それを超えて働くと、残業になるわけ。
Bさん: なるほど。じゃあ、休日出勤も残業ってことですか?
Aさん: いいところに気がついたね。休日出勤も、基本的には残業に当たる。
Bさん: え、じゃあ、休日も働かされるってことですか?
Aさん: まあ、そうなるね。でも、休日出勤には、通常労働より高い賃金が支払われることが多い。これを割増賃金って言うんだ。
Bさん: 割増賃金!それは嬉しい!
Aさん: そうだろう?でも、残業や休日出勤をいくらでもできるってわけじゃないんだ。
Bさん: え、なんでですか?
Aさん: 会社は、労働者に残業や休日出勤をさせる場合、労働基準監督署に届け出を出さなきゃいけないんだ。これを36協定って言う。
Bさん: 36協定?
Aさん: そう。この協定で、1ヶ月にどれくらい残業をしていいかとか、休日出勤は月に何回までってことが決められるんだ。
Bさん: 36協定があるから、何でもかんでも残業させられるってことじゃないんですね。
Aさん: そうだよ。36協定があるから、労働者は過労を防ぐことができるんだ。
Bさん: なるほど。でも、36協定って会社が勝手に決めるものなんですか?
Aさん: いや、そうじゃなくて、会社と労働者の代表である労働組合の間で話し合って決めるものなんだ。
Bさん: 労働組合?
Aさん: そう。労働組合は、労働者の権利を守るために活動している団体なんだ。
Bさん: 労働組合に入ると、何かメリットがあるんですか?
Aさん: うん、メリットはあるよ。例えば、労働条件の改善を求めたり、労働問題に関する相談に乗ってもらえたりする。
Bさん: なるほど。
Aさん: まあ、労働組合に入らなくても、労働基準法という法律で労働者の権利は守られているから安心しろ。
Bさん: わかりました。
Aさん: ただ、残業や休日出勤は、あくまで例外ってことを覚えておいてくれ。
Bさん: はい、わかりました。
時間外労働、休日労働、36協定、割増賃金について詳しく解説します!
時間外労働とは?
決められた労働時間を超えて働くことを指します。
通常、1日の労働時間は8時間、1週間の労働時間は40時間と定められていますが、これを超えて働く場合が時間外労働です。
仕事の繁忙期や、特別なプロジェクトが発生した場合などに、時間外労働が発生することがあります。
休日労働とは?
本来休業日である日に働くことを指します。
日曜日や祝日、会社が休日としている日に働く場合が休日労働です。
時間外労働と同様に、仕事が集中したり、緊急事態が発生したりした場合に、休日労働が発生することがあります。
36協定とは?
会社と労働組合の間で結ばれる協定のことです。
時間外労働や休日労働に関する具体的な内容(1ヶ月の時間外労働の上限時間、休日労働の回数など)を定めています。
この協定に基づいて、会社は労働者に時間外労働や休日労働をさせることができます。
割増賃金とは?
時間外労働や休日労働に対して支払われる、通常の賃金よりも高い賃金のことです。
時間外労働や休日労働は、労働者の負担が大きいことから、通常の労働時間よりも高い賃金を支払うことが法律で定められています。
割増賃金の割合は、労働基準法で定められており、時間帯や曜日によって異なります。
なぜ36協定が必要なの?
労働者の過労を防ぐため
無制限に時間外労働や休日労働をさせてしまうと、労働者の健康を損なう恐れがあります。36協定を結ぶことで、時間外労働の時間を制限し、労働者の健康を守ることができます。
労働条件の透明化のため
36協定を結ぶことで、会社と労働者の間で労働条件が明確になり、労働者が安心して働くことができます。
労働基準監督署への届け出が必要
36協定を結んだ場合は、労働基準監督署に届け出を出さなければなりません。
36協定の主な内容
時間外労働の上限時間: 1ヶ月あたり、あるいは1年あたりに働ける時間の上限を定めます。
休日労働の回数: 1ヶ月あたり、あるいは1年あたりに働ける休日出勤の回数を定めます。
割増賃金の割合: 時間外労働や休日労働に対する割増賃金の割合を定めます。
深夜労働に関する事項: 深夜労働(午後10時から翌朝5時までの労働)に関する規制を定めます。
労働基準法との関係
36協定は、労働基準法に基づいて結ばれる協定です。
労働基準法は、労働者の労働条件に関する最低基準を定めた法律であり、36協定は、この労働基準法を補足する役割を果たしています。
まとめ
時間外労働や休日労働は、労働者の負担が大きいことから、法律で厳しく規制されています。36協定を結ぶことで、労働者の過労を防ぎ、労働条件を改善することができます。
その他
フレックスタイム制: 始業時刻や終業時刻を従業員が自由に決められる制度です。https://note.com/retention/n/ncfa3c7a53532
変形労働時間制: 1週間単位で労働時間を変動させる制度です。https://note.com/retention/n/n79df8b32b457
年休: 年間で一定の日数、有給で休暇を取得できる制度です。https://note.com/retention/n/n666243d8fbc8