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Resu
2015年3月23日 06:09
春彼岸に訪れた、午後の墓地。 天候には恵まれていたけれど、人の数はまばらだった。 線香の匂いが漂う中を歩いていると、小さな女の子がひとり、サンドイッチを食べていた。 ストライプ柄のレジャーシートに座り込んで、ふたの開いた魔法瓶からは湯気が出ている。 場所が墓前であることさえ考えなければ、ピクニックのようだった。 私は自分の用事をすませてから、依然としてランチを続ける女の子に