【12月レポート】みかん作り名人に会いに津奈木町へ!
12/11(日)、サーキュラー・シトラス・クラブ(CCC)は熊本県南部の町、津奈木町主催のモニターツアーのお声がけをいただき、薩摩川内市から4名の参加者と一緒に出張をしてきました!
津奈木町、聞いたことはありますか?
熊本県外から訪れる場合、新幹線の「新水俣駅」や、川内駅にも続く肥薩オレンジ鉄道の「津奈木駅」が最寄りになります。
名前からお察しの方もいるかと思いますが、60年以上前に「水俣病を経験した」町です。津奈木町は、水俣町の隣に位置しますが、海からの居住エリアの近さから、実は水俣市と同じく多くの方が被害を受けたと言います。
「土も、海も、水も守る農業」
全国的にはまだまだ知られていない産地ですが、山に海が迫る急斜面の段々畑で柑橘類が’栽培されています。
みかん畑から海を見下ろすと、絶景が広がります。
この人口5000人に満たない町が目指すのは、地下水を汚さないみかん作りです。
水俣病は、海水が汚染され、食物連鎖によって魚、人をむしばみました。
その記憶があるからこそここの町では、一つの農地が、地下水へ、飲水につながり、海へとつながることも知っています。
🍊今回お世話になった柑橘名人
岩崎敏一さん
丸田良友さん
🍊岩崎さんの甘夏畑
「アレルギーの人でも食べられる果樹が作りたい」
朝イチ、集合の後にまず向かったのが岩崎さんの畑。
岩崎さんは「6年前まで神戸にいて、そこでアレルギーをもつ方々と関わっていた。その人たちは、いわゆる有機栽培でもその堆肥(家畜の糞)に含まれる抗生物質などにまで反応してしまうほど敏感だった。だから、無肥料無農薬でつくるんです」と話してくださりました。
🎨アートの町、つなぎ
午後、丸田さんの畑で不知火(しらぬい)に袋がけをするアクティビティの準備として、一人8枚ずつ配られた袋に絵付けをしました。色々な画材が用意されていて、子供から大人まで夢中になって「こんなみかんになったらいいな」という思いを絵に込めました
絵を描いた場所の隣は「つなぎ美術館」。公害からの長い年月をかけた復興の中で「アートで町を癒したい」と立ち上がったのがこの美術館で、街中にもアーティストの作品を見ることができます。
無農薬のこだわり野菜
ランチタイムはSEN&CO(センアンドコー)さん のスペシャルランチをいただきました!ほとんどが津奈木町、そして水俣や八代と熊本のこだわりのお野菜がぎゅっと詰まったプレートでした。
https://www.instagram.com/senandco/
🍊丸田さんの不知火畑
午後は丸田さんの畑へ。
細長く大きい果実がまず目に入ってくると、それは「璃の香(りのか)」というレモンだということがわかりました。品種的には「リスボンレモン」と「日向夏」の掛け合わせで、酸味はまろやかだそう。
そして、木に生っているのを初めて見た・・・のが晩白柚(ばんぺいゆ)。子供の頭のサイズ、いやそれより大きいのではという立派な果実。
いよいよ袋がけ
みかんの袋がけは、鳥や虫から実を守ったり、冬の寒さから実を守る目的があります。袋がけにもコツが!
・おいしくなりそうな実を見極めること
・傷がないか確認すること(傷があるところから割れたりする可能性があるため)
・実から上数枚の葉っぱを取り、雨が袋の中に入らないように袋の口はしっかり閉じること
それぞれの想いが込められた絵が描かれた袋がみかんの木に並ぶと、いっそう華やかな風景に。私たちは8枚というお楽しみアクティビティでしたが、丸田さんが今年仕入れた袋の枚数は1万枚・・・!ひとつひとつに手間隙をかけるとは、まさにこのことですね。
次回2月に収穫、そして袋がついたまま3月にそれぞれの家に届くので、3ヶ月後のお楽しみ・・・!
【プロジェクト紹介】 つなぎFARM
環境に配慮した農業を推進し、ふるさとの環境と安全・安心な食を未来に繋ぎたい。役場職員のそんな思いからはじまったのが「つなぎFARM」プロジェクト。
高齢者でも続けていける農業の選択肢として、農薬や肥料をできるだけ使わない環境配慮型の農業を提案していき、仲間を増やしています。
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