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Out to Lunch ~シンプルゆえに~

毎度おなじみ、レストランマジック研究所小林です。
さて今回は「Out to Lunch」に関して。

今までも何回か、この原理に関してのトリックを
考えてきたりしていました。
正確に言えば、自分で考えるよりも、文献に
目を通すって感じかと思いますが。

まず、このタイトルの面白さなのですが
日本語にしたら「お昼に出ています」ってことで
きわめて日常的な言葉のようです。

で、マーケットに売り出されたのは、1940年代のようで
ロープを上がって行っている子供が描かれている
カードからいなくなり、別のカードに移動して
お昼に出ています、って吹き出しがあるようで。
それなので、商品名がOut to Lunchってことみたいです。

シンプルな原理ゆえ、色々と考えられるのでしょうが
あまり日本語の文献にはなってない感じですね。
英語の文献にもなっているとは思わないんですけどね。

とはいえ、やっぱりマジシャン的に色々と
刺激の多いもののようで、この原理を使える
道具はいくつかあって、それらはロングセラーの
商品になっていると思います。

ただ、欧米の名刺サイズと日本の名刺サイズは
異なっているため、海外製のこの手のアイテムに関しては
大抵日本では使用できません。

なので、一番原始的?な輪ゴムで留める
という事になるのですが。

もちろん、それでもいいと思うのですが
もっとかっこよく、とかスタイリッシュに
という思いを持っている人も多いでしょう。

今回、エックス(旧ツイッター)上で存じ上げていた
みさわさんにワレットを作ってもらったのですが
この原理のワレットが欲しいなあ、と思っていて
思いついたものを形にしてもらいました。

パトリッククンのワレットで、この原理を使え
そして巧妙なものになっているモノを知っていたのですが
どうにも留める部分の違和感が気になり。

やっぱ、真ん中で留めたいよね
とは思いつつ、でもずれるのやだよね
という感情がずっと拮抗していた感じです。

日本名刺サイズになっているもので、実用的なのは

小林俊晶氏のこれだと思います。

ここまで凝ったことができなくていいので
もう少し、セットや連続演技のハードルが下がるモノ
として、デザインを頼み作ってもらいました。

今手元にあるモノは、まさになもので
これ以上の機能をそれほど欲しては無いのですが
とはいえ、この原理のトリックで他になにか?と思って
手元にある資料に再度目を通してみました。

そうすると、この原理に関して大きく2パターンに
分かれるような気がしました。

1つには、カバー部分はカバーのみに使うバージョン
これは非常にシンプルだと思います。

そしてもう1つは、カバー部分を別利用する手順です。

僕のは、カバーのみ、なので、そういった感じで
作ってもらいました。

小林氏のは、再利用をするタイプ
なので、要はオープンな状態である必要が
あります。

僕は今までオープンなタイプの事を考えてこなかったのですが
マジックスミスのストックホルダーの冊子を見て
想像以上に、オープンタイプを必要とする
手順が載っていることに驚きました。

ただ、オープンタイプのこういったものって
リセットが色々とある、という部分も生まれます。

僕のはスプーンが曲がる、というシンプルな手順なので
何回だろうと名刺が無くなるまですぐに演じられるっていうのが
いい部分で、そういった手順が欲しいとも思っていたので。

カーバーパーツを取り外せる、という事から
この部分の変化を活用したり、再利用を考えたり
ってことですね。

そういった手順をする場合には、恐らく名刺ではない
方が良いと思います。
つまりは単なる白いカード、みたいなものを使うってことです。

なんでその方が良いかと言えば、コストパフォーマンですね。

オープンではないタイプの物はシンプルですし
消耗部分が少ないので、名刺の印刷をして逆面利用で
イイと思います。

オープンタイプはその分消耗パーツがあり
オープンではないモノの、単純倍量を消耗する感じです。

僕のスプーンの手順だと真っすぐな方は基本消耗せず
曲がっている方が消耗されます。

まだまだ面白い現象が詰まっている気がしますので
この原理での変化現象などで面白いものがあれば
是非是非色々とやってみてほしいものです。

ちなみにですが、ストックホルダーのノートは
かなりタップリと書かれているので
読むと、刺激があると思います。

自分だけのオリジナルなOut to Lunchのトリックを
作り出すことも可能でしょう。
マジックスミスのサイトで購入できますので
ぜひどうぞ。

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