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レストランマジック:トリック選定10の基準(その9)

レストランで演じるトリック選定の基準もまもなく終了です。
なんの基準もない状態で、何かを進めていくよりも
何らかの指針があった方が行動がしやすいものです。

自由にしてもいい、というのが
一番不自由な感覚を感じることがあるのは
ある程度の年齢を重ねた方ならお分かりと思います。

さて、9個目の基準ですが実に簡単で
「非常に見えやすい」
という事です。

この基準を達成しようとすると、いくつかの方法が
あるかと思います。

まずは単純に物を大きくするという事ですね。
とはいえ、例えばレストランでジャンボカードを使うというのは
少々やりすぎな感がありますね。

過ぎたるは及ばざるがごとしですので。

パーラーサイズとか、ポーカーでもジャンボインデックスとか
そういった視認性の高さって非常に重要です。
マジックがウケないのではなく、単純に見えてない
ってことが結構多いです。

サイズ感だけではなく、実は光量的に見えにくいものとかも
あるわけです。
例えば、シルバーとカパーでスペルバウンドするとなると
実は周りの光の分量で結構見えないことがあります。

いやあ、若かりし頃バーのカウンターでそんなスペルバウンドの
手順をやっていた自分に注意をしてあげたい。

だから、コインが大きくなる、って現象が多くなるのでしょう。

多少薄暗い場でも見えやすい色味とか対比の効いた
色味のものとかを利用しましょう。

このあたりのことに関しては、実は簡単な解決法があり
自分が観客としてみてみればいいのです。

他のマジシャンが動いているお店に行って
普通にマジックを見せてもらうことで
気づけることはたくさんあります。

大抵の人は他のマジシャンの所に行っても
マジックそのものにしか目がいかない人が多いのですが
そうではなく、この「視認性」という部分を意識して
マジックを見てみると、色々と気づけることがあると思います。

さて、視認性に関してはもう1つ。

他の事柄とのかかわりにもなってくるのですが
テーブルでは無く、垂直面でみられるようにしましょう。

自分が背景になる、なんて表現をしますが
現象が起こる面を水平から垂直にすると遠目が効きます。

レストランでも、例えば4人のテーブルならテーブル上に
スプレッドしても見えると思いますが
これが6人とか8人のような長いテーブルとかになったり
結婚式や披露宴のような、テーブルの真ん中に花でも飾ってある
テーブルだとこれは如実ですね。

テーブル上が見えないので、自分の胸の前あたりで
現象を起こすようにするとかしないと
テーブル内で温度差が起こってしまいます。

僕なら、グラスを使ってのライジングカードなどは
この理由を持っているわけです。
そして、レストランなどだと、ロープマジックをレパートリーに
入れることがこの部分をくぐり抜ける簡単な方法かと。

テーブルを使わないトリックを選ぼうというのもありますが
これは見えやすさもまた考慮しての事柄ですので
この基準を持って、自分のトリックを再度選別してみてください。

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