なぜ私はこのサービスを作りたいと思ったのか


何があったのか~過去の話~

助産師の知識があっても…

私は看護師・助産師・保健師の資格を持っています。
助産師は妊娠中~2歳までが守備範囲です。乳幼児に関する教科書的な知識はありました。
子どもとはこんなものだという知識はあったわけです。
ところが…

いざ自分の子どもが生まれてみると、

あれ?

なんで?

予想通りに子どもがならないぞ?

ということばかり。

私の頭の中の知識と現実のギャップがあり戸惑いました。


できないことばかりが積み重なり、うつ状態

ひとつひとつは小さいことなんです。
「片付けしよう」と声をかけても、てこでも動かない
とか
「なんでかわからないけれど、泣いている(寝ない)」
とか
「園の制服を着よう」
「イヤ」
「もうすぐ始まるよ。着てみようよ」
「イヤ。ギャー」
大かんしゃく。
…という、服を着るということすら叶わない。

ご飯を食べさせるのも、風呂に入れるのもスムーズにいきません。


世話ひとつ満足にできない私。

「言ったらわかるよ」といって淡々と子どもを諭すママ友を見て
なぜみんなができることが私にはできないのだろう
なぜ私の言葉はこの子たちに届かないのだろう
なぜなぜなぜ・・・

私は母親に向いていないのではないか
子どもに申し訳ない
外に出たら何かしらのかんしゃくを起こすので周りの目が怖い
外に出るのが怖い

どこかに行こう、何かを食べたい、そんな気持ちはなくなってしまいました。

助けを求めるのは至難の業

歯車が合わず、何もかもがうまくいかない状態であったにもかかわらず

私は
誰に、どこに、何を
助けてもらえばいいのかさっぱりわかりませんでした。

というか、日々の何もかものできなさに打ちのめされて
うつ状態の私には
客観的に今の状況を説明することができなかったのです。

やっと勇気を出して公的施設に相談に行っても
何が普通なのか、何が正常から逸脱しているのか、子の問題なのか
私のキャパシティや能力の問題なのか、うまく言葉にできません。
そして、窓口の人は私たちのすべてを把握できないので、
「無理しないで」「頼れる人に頼って」
などといったアドバイスしかもらえず
結局私は今日これからなにをしたらいいのかがわからないままでした。

支援先が増えるほど、子の説明に手間がかかる

学校、療育先、病院…
ようやく福祉にたどりついても、私たち親を待っているのは
大量の書類です。
うちの子はどんな子で、今の現在地、何を課題としていて
そのための手立てはなにか、
こういった情報を支援者と共有しないといけません。

軽いうつ状態、疲れ切った親には
とてもできません。

何があれば助かったのか?

振り返って考えて、必要な子育て支援サービスとは

私の子どもたちは、児童精神科を受診したので診断がつきましたが
あのまま受診することがなければ、「ちょっと変わった普通の子」です。

その中でも日常生活は
こだわりや感覚過敏のために円滑にはいきません。

それを有識者や専門家に助けを求めるための情報が欲しいと思いました。

というのも、いつも相談に行くと、まずバックグラウンドをお話して時間が終わってしまうことが多かったからです。
この子は何が好きで、どんな時にかんしゃくになってしまって、
家族構成は4人で、実家は遠方で…といった具合です。
そうすると、いつもふわっとさらっとした相談時間になります。
本当に欲しかった

いま、私は親として子の困りごとに何をしてあげられるのか

の情報が得られないのです。


助けては具体的じゃないと助けてもらえない

本当に助けを得たかったら、具体的に助けてって言わなければいけません。

かんしゃくをたびたび起こす、頻度は1日3回、きっかけは自分の思っていたことと違うことが起こったとき、今までの対処法は落ち着くまで待つ、
でも暴れて本人や私がけがをすることがある、改善したいのは癇癪を減らすこと。

ただかんしゃくが辛いという訴えだと「休んでね」などの気休めの返事しかしようがないのです。

具体的なSOSとは

カルテのしくみが役に立ちます。

①  S  主観的な情報

②  O  客観的な情報

③  A  アセスメント

④  P  プラン

このやり方を子育てにも応用したら、もっと的確に今の状況が伝わり、フィットする解決策に近づくのではないかと考えました。

これがいんくるなびの始まりです。

いんくるなびで実現できる社会


① ライフログ(日記)&パーソナル分析

毎日起こる小さなトラブルや小さなできたをカテゴリーごとに記録し
それをアセスメント(分析)してフィードバックします。
分析では、グラフ化して困りと成長を可視化します。



それをもとに、困りに対する対処法を提案します。

② 支援効率化
当事者(子)の支援者が必要とする情報を的確に提供するので
的を得た支援にたどり着けます。