腹腔鏡下胆嚢摘出術で入院。
1日目
謎の腰痛と右肩甲骨裏側の痛みが数日続く。
徐々に悪化して湿布がないと寝つけない痛みに。
2日目
謎のゲップ(のちに吐き気と分かる)に苦しめられる。
3日目
みぞおちに激痛が走り、立ってられなくなる。
昼食2時間後の出来事でした。20〜30分程で痛みのピークは過ぎるが、のたうちまわるような痛みだった。
1時間後、付近の病院で急患として来院。呼吸器のCTを取るも異常は見当たらず帰宅。
4日目
入院と絶食
背中痛と腰痛に加え、ゲップで苦しくなり、急患先の病院に再度受診。
外科と整形外科を受診。外科で上半身のCTや血液検査を行う。
その後、整形外科でレントゲン撮影。骨に問題はなく、血液検査の結果待ち。
血液検査の結果が出て再度外科。肝機能の数値(GTPなど)が正常値の10〜20倍近い項目が複数あり即日入院となる。
保険適用の大部屋を希望したが、全て埋まっていたため仕方なく個室に入院。
抗原検査を済ませ病棟に入る。絶食を指示されたため、一切の食事が出来ず、点滴を打たれる。
5日目
点滴部に痛みが生じたため差し換え。両手が空いたタイミングでシャワーを浴びる。
MRI検査で(確認できるだけでも7つの)コレステロール結石が悪さをしていることを告げられる。コレステロール結石の場合、殆どが脂肪であるため、CTでは見落とされる可能性が高いとのこと。
ちなみに胆石発作時の体型は痩せ型の細身だったので、体型よりも、ストレスや不規則な食事時間の影響が大きいと思われます。胆石予防に良いと言われるコーヒーを飲む習慣がありましたが、石が胆嚢にぎっしり詰まっていたので信憑性は定かではありません。
アマゾンプライムで時間を潰していたら、大部屋が空いたため移動。向かいのベッドの人に話しかけられ、仲良くなる。
6日目
寝起きに採血
主治医に肝臓の数値が相変わらず悪いことを告げられ、手術する可能性があると知る。
石が1つで小さい場合、有効性は低いが経口薬で溶かす、衝撃波で砕くなどもあるが私の場合は7つで、成す術なし。胆石だけを取り除いたところで、胆汁の流れが悪くなると再び胆嚢内で結晶化して胆石ができて、発作が再発する可能性が高いため、西洋医学の対症療法では、原因となる胆嚢ごと摘出してしまうのが有効らしい。
あくまでも胆汁を状況に応じて出し入れするタンク的な役割のため、医学的には摘出したところで人体に大きな影響はないらしい。むしろ、胆石を放置したことにより急性化膿性閉塞性胆管炎となった場合、死亡率が40~70%に達するらしい。
限度額適用認定証の請求
腹腔鏡下胆嚢摘出術について調べたところ、保険適用で窓口負担額の相場が25万円〜30万円と知り、高額療養費制度の限度額適用認定証を職場経由で健康保険組合に請求。
7日目
胃カメラの検査を行うため、6時に起床した直後から水分補給が禁止される。9時予定の検査が遅れ、11時過ぎに検査。
ジェル状の麻酔を飲むも、人生初の胃カメラに嗚咽しているうちに検査終了。麻酔の効果が切れるまでの1時間は、引き続き水分補給は禁止され、唾を飲み込むことも禁じられた。
限度額適用認定証が到着
職場から高額療養費制度の限度額適用認定証が届き、金銭面での心配がなくなる。
8日目
主治医から現状と腹腔鏡下胆嚢摘出術の説明を受け、同意書にサインする。
点滴の針を差し替えるタイミングで入浴。
大部屋向かいの話し相手が退院。
9日目
点滴が半減し過ごしやすくなる。
点滴が24時間から、12時間相当に半減。寝る姿勢の制約がなくなる。
10日目
担当看護師が同じ苗字だった以外、特に記す内容なし。
11日目
採血、再び
絶食指示だったが、ただでさえ痩せ形な人間が絶食で痩せ細り、憐れに見えたのか、お昼から胆嚢食(五分粥)の許可が出る。
点滴を入れ替えたタイミングでシャワー
12日目
五分粥で3食頂いた他は特に記すことなし。
13日目
またもや採血
手術前日なので入浴日ではないがシャワーを浴びる。
14時に下剤(液体)、16時にまた下剤(錠剤)
夕方過ぎても便意に襲われなかったのでプラセボを疑うも、就寝前に下したため効果あり。説明はなかったが、夕食は出ず再び絶食。
14日目
手術当日
7時までに500mlの水を飲み、その後は水分補給も禁止。歯を磨き、手術着とストッキングを履いて待機。
9時30分から手術。全身麻酔で意識が無くなり、お昼前に気付いた時には終わっていた。
尿道カテーテルの事前説明があったものの、なぜか何の管も繋がれず病棟に戻る。へそが痛いが、痛み止め(点滴)の影響もあり重い腹痛程度。
気管に管を突っ込まれていた影響で声が枯れる。
3時間程度で酸素マスクが外れる。
尿意を催し人生初の尿瓶。腹筋を使うと激痛のため、腹圧がかけられず排尿に数十分要した。ベッドを30度程度起こし、膝を曲げ、足の裏を接地して力むのがコツ。
足のマッサージ機と心電図の電極を装着したまま就寝。大して眠れず。
15日目
寝起きに採血。点滴以外の医療器具が全て外れる。
ロキソニンを使用しているため、寝ている分には違和感程度だが、立ち上がると想像以上にエネルギーを消耗する。歩けなくはないが、気軽にどこか行くのは難儀な状態。でも、当初の腰痛よりは耐えられる程度の痛み。
昼から食事として、全粥が出される。
16日目
ロキソニンの効果が薄れる寝起きが一番痛い。朝食後までの辛抱。
朝食で食パンが出る。小麦は健康に悪くないか・・・。
そろそろシャワーを浴びたいのと、注射や点滴が終日ないのに針が刺さったまま。明日確認。
17日目
やはり、点滴や注射が昨日からなくなっていて、針を刺している必要が無かったので抜き取る。
主治医から、肝臓の数字に問題がなければ退院の方向でと話を受ける。
18日目
寝起きに採血。
ロキソニンを使わなくても耐えられる程度の痛みに治まる。
シャワー許可の話が忘れられているのか2日間放置され、再度問い合わせ。
主治医からシャワーと退院の許可が降りる。
退院予定が病院都合で4日後となったため、初日の個室入院を含め、病院の取扱いが適切かどうかを関東信越厚生局に問い合わせ。
19日目
夕飯で中華が出てきて驚くが、それ以外、特に記すことなし。
20日目
大部屋のひとりが退院し、うるさい患者に入れ替わる。それ以外、特に記すことなし。
21日目
特に記すことなし。
22日目
退院
会計時に個室は1泊しか利用していないにも関わらず、正午を跨いだという理由で2日分請求されたのと、頼んでもいないHIV検査を勝手にやっておいて自費請求された点で揉める。
〜術後の体調変化〜(3週間時点)
胆石発作前の右肩(肩甲骨の裏側辺り)や腰の痛み、発作の心配がなくなったが、吐き気に近いゲップは時折出る。
腹筋を使うと痛む。
入院による筋力低下により、階段の上り下りが辛い。筋力が戻るには、一切筋肉を使わなかった期間の3倍程度の時間が必要で、3倍の時間が経過しただけでは元の水準までは戻らなかったとの情報もある。
肉類(ささみ以外)や油物を食べたり、短時間で大食いすると腹痛に襲われるため、食生活が和食中心。
アルコールに弱くなる可能性があるらしいが、血液検査における肝臓の数値が基準値まで低下しておらず、未だ飲酒していないため不明。(追記:術後1ヶ月経過後にワイン飲みましたが、以前と飲酒量は変わらなかったです。)
武田双雲さんも同じ胆石発作を患い、胆嚢摘出を行った記事にもあるが、
実際、Google検索で「胆嚢摘出後」と入力すると、「体調 悪い」や、「疲れやすい」が候補に出てくることからも、同様の症状に悩まされている方は少なくないと思わされる。
確かに、発作前後の激しい痛みや苦しみからは解放されている。しかし、健康体で生活していた頃の、活力のみなぎる感覚とは明らかに異なり、重々しい身体である。以前なら45分連続で歩いても余裕だと思っていたのが、15分程度ですぐにバテてしまう。まさか一生こんな状態なのか?と疑心暗鬼になるのが精神的に辛い状態だが、武田双雲さんが体調の回復に1年以上要していると知っただけでも、終わりが可視化できて、希望が貰えると共に、不要な焦燥感に駆られることが多少は軽減されている。
私が武田双雲さんの経験談に助けられたように、私の日記もこれから胆嚢摘出術を受ける方々の一助となればと思い発信に至りました。少しでも参考になれば幸いです。