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政治の腐敗は、逃税で対抗。


税金は搾り取るが、知恵は絞らない政治家。

 某議員の愚かなSNS投稿が波紋を呼び、あっという間の早さで3泊5日、実働6時間の外遊が浮き彫りとなり、火に油を注ぎに行くスタイルで炎上している。

 上記リンク先の記事にもあるように、別に海外視察そのものが悪いことだとは思わない。要した費用以上の恩恵が国民にあるのなら、有意義な視察だと思えるだろう。

 しかし、フランスは現在バカンスの真っ只中で、官民ともに大して機能していない時期に、38人の大所帯で総経費7,000万円以上を掛けてまで、視察しなければならないものがあったようには思えない。

 それに世界経済はインフレ退治の利上げが最終局面に向かう中、日本は異次元金融緩和を、マイルドに修正しているとはいえ、未だ基本路線は継続している。諸外国との金利差から、21世紀以降で経験したことのない円安水準となっており、海外旅行が庶民には手の届かないものとなっている。

 ましてやここ数年はコロナ禍で、海外に行きたいと思っても行くことが出来なかった層が、今度は費用面で躊躇して鬱憤が溜まっているであろう時期に、間接的に税金を使って議員が外遊しているようにしか見えない姿を投稿すれば、反感を買うのは当然だろう。

 最初から自費の慰安旅行の体で投稿していれば、ここまで炎上することもなかったように思うが、後から中身のある真面目な研修とか、政党交付金(=税金)は含まれていない。と弁明したところで、余計に見苦しいだけである。後者のワードに説得力を持つのは、唯一、政党交付金を受け取っていない某赤い党だけである。

 そもそも目的は少子化対策や女性活躍の視察ということになっているが、前者に関しては兵庫県明石市がロールモデルとして実績を上げており、ドイツのテレビ局が取材に来たほどだし、エッフェル塔の前で例の写真が撮りたいだけなら、佐賀県に行けば済む話である。

 明石市の視察なら、より少ない費用で実用性のある知見が得られるだろうし、何より国内経済でお金を循環させるのだから、微力でも経済支援的な側面が期待できるが、海外であれば外貨に消えるだけで、国内企業に恩恵があるわけでもない。

 それに真相は定かではないが、投稿された画像に写るタグから、飛行機は最低でもビジネスクラス、国会議員はファーストクラスではないか?との憶測もある。

 ビル・ゲイツの言葉を借りれば「エコノミーでも到着する時間は同じだろ。」と思うが、知恵を絞るだけのコスト意識はなく、そのツケが税金となって国民から搾り取っていると思うと納める気が失せる。

フリーライダーばかりの共同体は滅びる。

 まあ日本版寝そべり族を地で行く私からすれば、納めている税金よりも受けている便益の方が遥かに大きいため、フリーライダーの分際で憤るのもどうかと思うが、サラリーマンはもっと憤って良いと思う。

 それと同時に、国民負担率50%待ったなしの状況にやってられないと思う人は、見栄とか世間体など気にせずに、合法的に税金から逃れるのも、細やかな抵抗手段としてはアリだと考える。

 少なくとも海外移住よりはハードルがかなり低く、フリーライダーが束になると共同体は滅びることは、社会学の定説だから、一票よりは政治を変える力は大きいと思われる。

 生活保護がサクッと取れるならそれに越したことはないが、配当金とか株主優待生活に憧れてしまったが故に、中途半端に資産を有している場合は、有価証券などの分離課税を駆使して、個人の課税所得をゼロ付近に抑えるようにする。

 それにより、国民年金の納付は申請により全額免除。それにも関わらず、国庫負担分の半額は受給できるから、未納より遥かにお得だ。国民健康保険も申請することで7割減免措置が取られ、住民税も非課税世帯に。国民健康保険税は自治体によりけりだが、7割引きになると年間で2〜3万円台で済むことが多い。

 ただ前提条件として、個人の課税所得をゼロ付近に抑える制約があるため、不労者なら基礎控除の48万円。アルバイトやパートでゆるく働くなら、給与所得控除を加算した103万円が、個人として稼いで良い金額の上限となる。

 そのため生活費用を月4〜8万円まで引き締めるか、そんな金額は端金だと無視できるレベルで金融資産所得を得て、利益部分に対して2割の税金を納めるか、はたまた個人事業主として青色確定申告と経費を活用して可処分所得を増やすか…。と複雑怪奇になってくる。

 国民健康保険よりも社会保険の方が手厚いから、マイクロ法人を作るのもひとつの手だが、扶養家族が居ない前提なら国民年金が全額免除の恩恵の方が大きいと思われる。

 さすがに合法的に税から逃れるために、法務局で法人登記するのはオーバースペックなのと、経費で利益が調整できるくらいの、ちょうど良い塩梅で事業収入が得られる才覚があるなら、法人の枠組みを使ってガッツリ稼いだほうが良い節すらある。

 折角FP2級が取れてしまう程度の金融リテラシーを有しているのだから、それを社会で活かせよとの意見はご尤もだが、日本社会は資本家と経済弱者に優しく、労働者に厳しいシステムの歪みを突いているため、不労でただ乗りするインセンティブを覆すほど、賃金労働に魅力がないのもまた事実である。

 そうしてフリーライダーが蔓延り、あちこちで財政破綻した方が、シルバー民主主義で意味をなさない選挙よりも、政治をスクラップ&ビルドする効果がありそうな分、まだマシなのではないかと思う。


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