世界と競争!?知っておきたい経済安全保障のキホン 3選
こんにちは、shuntaroです！
2020年以降、コロナワクチン、半導体等、社会活動や経済活動の前提となるモノが手に入らない状況が続いたことは今も記憶に新しいのではないでしょうか。
そんな状況もあり、2022年5月に「経済安全保障推進法」が成立しました。
その前後から、経済安全保障という言葉をニュース等で見聞きすること多くなりましたね。
そして、現在の経済活動はこの「経済安全保障」を無視しては活動できない局面に入ろうとしています。
まさに、企業活動に大きな影響力を持ち、場合によっては企業存続にも影響しうる新たなキーワードこそ、「経済安全保障」です。
そこで今回、「経済安全保障」について以下3点をご説明します！
1. 経済安全保障ってナニ？
1.1. 経済安全保障の定義
国の安定を揺るがしかねない「経済面の脅威」から、国を守ろうということ
経済安全保障は、経済の脅威から国を守ることを意味します。
そもそも安全保障は、「何かに脅かされる脅威や不安がない状態」という意味。
そのため、経済安全保障は、経済面での自国における脅威や不安がない状態を指します。
1.2. 経済安全保障の位置付け
経済安全保障は、岸田内閣の主要政策「新しい資本主義」の中の成長戦略に関連する取り組みです。
岸田内閣発足後、経済安全保障の取り組みを推進すべく、2022年5月に「経済安全保障推進法」が成立しました。
経済安全保障推進法は4つの柱で構成されています。
重要物資の安定的な供給の確保
先端的な重要技術の開発支援
基幹インフラ役務の安定的な提供の確保
特許出願の非公開
この４つの柱は対応が必要な喫緊の課題であることため、法制上の手当がなされました。
つまり、この４つの柱は、すぐにでも着手しなければならない、経済的な脅威・不安領域ということです。
日本政府は経済安全保障を日本経済の成長戦略の前提となる取り組みとして進めようとしています。
2. 経済安全保障が注目の理由は？
2.1. 経済安全保障が必要になっている背景
経済安全保障が注目される背景は、経済活動に支障が出ている、ないしは、出る可能性が高い状況に陥りそうになっていることが挙げられます。
その原因は、日本を取り巻く様々な情勢にあります。
例えば、新型感染症の広がりに対して、日本はワクチンを海外から調達する他なく、経済活動を停滞せざるをえませんでした。
また、ロシアによるウクライナ侵攻は、当該の2国が供給源である物資の調達が世界的に困難になる、サプライチェーン上の問題が鮮明になっています。
このように外部の状況が「経済面の脅威」になっているのです。
そのため、日本は「経済面の脅威」への対策として経済安全保障の取り組みを進めなければなりません。
3. 経済安全保障のこれからは？
3.1. 日本の経済安全保障の方向性
日本が目指している経済安全保障の方向性は3つです。
具体的な方向性は以下の通り。
自律性の向上
基幹インフラやサプライチェーン等の脆弱性解消優位性・不可欠性の確保
研究開発強化等による技術・産業競争力の向上や技術流出の防止国際秩序の維持強化
基本的価値やルールに基づいた国際社会との連携
（「内閣官房 経済安全保障の推進に向けて」より筆者改変）
この方向性に基づいて具体的な取り組みが検討されることになります。
3.2. 日本の経済安全保障の具体的な取り組み
経済安全保障推進法で明記されている前述の4つの柱そのものが具体的な取り組みになります。
その内、特に企業が注目しているとされている柱が「基幹インフラ役務の安定的な提供の確保」。
注目されている理由は、対象となる企業は、重要設備の導入や維持管理にして事前に届出をしなければならなくなるためです。
この届出の対象は「設備・機械・装置に加えて、それらに関するプログラム」とされています。
しかし、有識者会議では、関連する業務に関連する情報システムも対象にすべきと議論されています。
そのため、今後、届出の対象は当初の想定よりも拡大される可能性は否めません。
「基幹インフラ役務の安定的な提供の確保」は経済安全保障の重要な柱の一つですが、内容次第では経済活動の足かせにもなりかねません。
制度運用開始まで、目が離せませんね。
経済安全保障と経済活動、両者を両立しながら進める試行錯誤の段階に本格的に入りはじめています。
今後の経済活動、企業活動の大前提となる経済安全保障のこと、これからもしっかりチェックしていきましょう。
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本記事にて、皆様の理解、そして行動のお役に立てていました幸いです。
以上、Shuntaroでした！