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panda_4:成瀬あかり

 今年の5月上旬、何か本を読もう、本を借りようかなと思って、勤務校の図書室へ足を運んだ。そこで、読書家の同僚T先生と遭遇した。その時に、たまたま私が手に取っていたのが『成瀬は天下を取りにいく』という本。であった。T先生も読んだことがあったらしく、「なんか元気が出る本だったなあ」とのことだったので何の気なしに借りてみることにした。

 いやあ、本当に元気を貰えたから驚いた。読み進めるほどに主人公である成瀬あかりの人柄に惚れ込んでいく。その頃に悩まされていたメンタル不調にも効き目があったような気がする。
 そして、久しぶりに小説を読了できた喜びもあった。これは私だけなのかもしれないが、心身がともに健康で元気じゃないと小説が読めないのだ。
 本書を読んで、「幸せ」とか「人生の楽しみ方」とかをしみじみと考えさせられた。私は、なかなか行動に移せないところにコンプレックスを抱えているので、成瀬あかりの発想力と行動力が眩しかった。

 そんな成瀬が良いことを言っているので引用します。

最近は期末テストで五百点満点を取ると宣言した。結果は四百九十点だったが、たとえ目標に届かなくても成瀬は落ち込まない。成瀬が言うには、大きなことを百個言って、ひとつでも叶えたら、「あの人すごい」になるという。だから日頃から口に出して種をまいておくことが重要なのだそうだ。

『成瀬は天下を取りにいく』より

 日頃から大きな目標を口に出して、周りに示しておくことが重要だと、成瀬あかりは言っている。そして、もう一つ見逃せないのは「たとえ目標に届かなくても成瀬は落ち込まない」というところ。

 このマインドは学ぶところが大きいように感じる。私は大きな目標を立てたとしても、つい気恥ずかしくて自分のなかだけに秘めてしまう。そして、目標が達成できそうになかったら密かにがっかりして悲しむ…。その繰り返しになってしまっている。

 成瀬あかりのように、目標をどんどん公言して、達成するさまを人様に見てもらい、たとえ上手くいかなくても切り替えて次に進む。ホリエモンの「多動力」にも通ずるものがあるような気がする。

 考えてばかりではなく、行動できる人でありたい。

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