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アルデヒドとは何なのか
歴代のトップスターを広告に起用し、香水の代名詞ともなっているシャネルのNo.5という香り。この香りが表現されるとき、パウダリーやクラシックの他に、アルデヒド系という言葉をよく目にする。
アルデヒドが合成香料だということは有名だが、色々な香りをアルデヒド系ということが少々気になり調べてみた。アルデヒドに関する記述を書籍から見つけたので簡単に引用する。
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アルデヒドについて
一般に単独で用いることはまれで、二種または数種類を組み合わせることが多い。AldehydeC-8~C-12はアルデヒドノートを形成する重要な合成香料。直鎖上に並ぶ炭素の数によってAldehydeC-10とかAldehydeC-12 Lourylなどと呼んでいる。いずれも強い脂肪臭を持っているがそれぞれ特有の香りがある。
例)
C-8 Octyl 強いワキシーなオレンジ様
C-9 Monyl 強いバラ様
C-10 Decyl 強いオレンジ様
C-11 Undecyl ローズ様
C-11 Undecylene 強いワキシーなローズ様
C-12 Louryl バイオレット様
C-12 MNA ややグリーンフレッシュなアンバー様
(注)自然界では偶数のアルデヒドは柑橘油に存在し、奇数のアルデヒドはローズなど花の香りに含まれる。
『フレグランス:香りのデザイン』広山均 著より
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まさに化学の世界。オレンジやローズ、バイオレットからアンバーまでアルデヒド系による表現が可能だということに驚いた。
No.5独特のフローラル、これが合成香料ということだろうか。アルデヒドはNo.5の元祖調香師であるエルネスト・ボーが開発に成功したと言われている。シャネルのNo.5はこのアルデヒド応用の典型的な作品例。それがこのフレグランスを有名にした所以のようだ。