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『サラブレッド』
私の愛するバンドBBHFは再来週の5/25に新譜「13」をリリースする予定だ。発売位が間近に迫る現在、先行配信として『サラブレッド』、『バックファイア』の2曲が試聴できるがこれがもう素晴らしいのなんの。
まだ全然聴き込めていないが、あまりのクオリティの高さに胸を打たれたので、まだ知らない人にご紹介したい。バンドの概略に関しては過去の記事で取り上げているので興味を持ったら読んでいただけたら嬉しい。それよりなにより曲を聴くのが最優先だけどね。(記事は一応最後にリンク貼ってみるよ)
「なあ置いていかないでくれ」
この渋滞の最後尾で 泣いてる声がする
それが合図になって 綺麗にみんなスピードをあげた
序盤も序盤、この1回目のBメロで既に震えてしまう。どこまで優しければこの普遍的で弱々しい痛みを拾えるのだろう。さらには詩にしてしまえるのだろう。"綺麗にみんなスピードをあげた"というところで思わずゾッとしてしまう。そして、泣いている声の主からしたら私だってスピードを上げる一人だ。
そしてタイトルからイメージされる通り疾走感があって頭に入ってきやすいのが素晴らしい。でもその疾走感は爽快なだけではなく焦燥感が根底にあるように見える。そのサラブレッドは限りある時間を燃やして走っている。曲調的には前作『BBHF1-南下する青年-』に収録されている『1988』に近く、BBHF全体を見てもバンド感が強い。
どうせ最後には恋に落ちて 魂を売る
自由があっても 僕らには時間がない
そもそも歌い出しからコレだ。歌詞全体を見ても「時間」や「急げ」が頻出する。走り出すことを止められず削れていくもの、そして置いていかれるものたちの痛みが伝わってくるため、部屋でリラックスして聴いているはずがドキドキしてくる。
「なあ喋りかけないでくれ」
生きる理由を言葉にはしない方がいい
それは姿をかえて 死神となり追いかけてくるから
何を食ったらこの言葉が出てくるのだろう。言霊信仰や「言葉にすれば叶う教」に感じていたモヤモヤを解消してくれる。目隠しをしながら他人に合わせてポジティブな言葉を吐くことへの違和感から救ってくれる言葉だ。これは一度メジャーバンドで成功・活動終了を経て再出発した彼らじゃなきゃ辿り着けない境地に感じる。圧倒されちゃうよホント。。。
だけど地味に暮らす我々も絶賛参加中の”生きる”というレースはこれからも続いていくのだ。
ということで新作のリリースに期待しかない今日でした。ワクワクが止まりませんよ。
おしまい
昔書いたやつです。