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SF小説・SF映画で学ぶ社会学(♯2)

SFに関しても社会学に関しても、凄く詳しいわけではないのですが書きます。
社会学については、昔公務員試験の勉強をした時に『スーパー過去問ゼミ』という問題集があって、それの社会学1冊をやったのが社会学に触れるきっかけになりました。デュルケムの『自殺論』や、オルテガ・イ・ガゼット『大衆の反逆』など有名どころのほんのさわり程度の中身でしたが、社会学のテーマというか1つの未来像、このままこの制度が加速していったらこうなるぞ!みたいなのって、実はSFなんだ!と気が付きました。SF映画の古典みたいな、たとえば監視社会の『1984』や、焚書の『華氏451』、人口増加の『ソイレントグリーン』などの作品の問題提起は十分すぎるほど社会学ですよね。いわゆるディストピアものです。未来予知が可能になったら、という未来は『マイノリティ・リポート』で犯罪を予知し、犯罪を犯す前に犯人を逮捕するという話になっていました。これは、トム・クルーズが主演しており皆さんも観たことがあるかもしれません。


そもそも社会学とは何か

そもそも社会学とは、私たちが生きている社会全般の構造自体や社会現象をシステマチックに分析していく学問です。かなり幅広いです。ですが、その社会で生きている人々が、一体何に影響を受け、何を当たり前と思い、どういう判断基準によって、価値観を形成しているか。など俯瞰的な視点なので、非常に学問として面白いです。
『人間は、実は自由にモノを考えていない。選択させられている。母国語の文法や言葉によって考えが規定されている〜』などの考えを専門・特化したのが『構造主義』と呼ばれる思想ですが、これはまた別の記事で紹介したいと思います。(内田樹『寝ながら学べる構造主義』が入門書として名著です。)


物語の構造

社会構造、法律や制度、大衆の価値観、時代の流れ。1個人が思うこと、行動規範みたいなものは、身の回りの様々な要因によって制限され、時には助長し、加速させられています。その中で、SF映画の主人公が、どうやって行動するかっていうのは、ある程度、自然な道筋が出来上がっている気さえします。いったんその社会構造、法律や制度を想像し、人々がどういった思いを持ち、どう行動するか。その想像の結果を持って現代の今、ここにバックしてくるのは、有意義なことなのかもしれません。

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