
【指揮者メモ#399】「ハーモニー」の語源(「宇宙の音楽を聴く」より)
【第399回:ハーモニーの語源】
「このように “ピッタリ組み合わせて、ひとつの素晴らしいものを創る “さまを、古代ギリシャ語で『ハルモニア』と呼ぶのですが、ピタゴラスはこの言葉を、すべてがバラバラに存在していても、宇宙全体としては美しく成り立っている原理(=根本的な仕組み)を指すものとして使いました。
たとえば、太陽と惑星はそれぞれ遠く離れています。けれども全体として見ると、彼らはずっと同じ仕組みにしたがって動いており、美しさを感じさせることでしょう。これがハルモニアです。
すでにお気づきの通り、『きれいな合唱のハーモニー』のように、我々がいつも使っている『ハーモニー』の語源にあたります。本来は音楽用語ではなく、ピタゴラスの意味で使うことが長いあいだ一般的でした。それでも、それぞれ違った音を出しながら、全体としては調和した調べとなるわけですから、ニュアンスは共通しています。」
伊藤玲阿奈「宇宙の音楽を聴く」(光文社新書)
第1章より
(今日はバタバタなので拙著からの引用です)
指揮者メモ 伊藤玲阿奈・玲於奈・レオナ
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