【今週のエネニュース#1】22/01/31(追記あり)
このブログでは、週に一度エネルギー関連ニュースを共有します!
きっかけは転職するにあたってエネルギー関連のニュースを見るようになったのですが、とにかく難しい。
そのため、私なりにわかりやすい形で共有できれば私自身の理解にもつながると思った次第です。
主に現職に近い洋上風力関連、再生エネルギー、船のトピックを考えていますが、流行りものも追いかけてしまう気がします、どうぞよろしくお願いします!
ロシア・ウクライナ問題と日本の電気代
欧州はもともとロシアや中央アジアからパイプライン経由で天然ガスを輸入していましたが、ウクライナ問題で欧州は船でLNGを輸入するようになりました。
LNG船の世界では多くの船(特に日本に向かう船)が長期輸送契約に基づくもので、市場に出ているフリー船(借りることのできる船)はあまりありません。
すると、このフリー船の需要が高まり、冬の北半球のガス需要も相まって極端な需給ギャップが生まれます(北半球の国家はみんなガスが欲しい)。
その結果として極端な傭船料で船を借りないといけず、LNG価格の高騰のダブルパンチで火力発電の燃料価格が高騰するだろうと思います。
以下が参考になりますね。
更に、今後船の世界では"EEXI"=既存船の燃費性能規制が2023年から始まります。
詳細は省きますが、古い船は省エネ運転しなければならなくなり、船のスピードを落とすことになります。
そうなれば市場に出ている船はますます少なくなるので、需給ギャップはさらに厳しい方向に行くのでは…というのが私の予想です。
……………….省エネ家電買おうかな。お勧めあれば教えてください。
洋上風力の世界
次!私が業務でかかわっている洋上風力の世界。
洋上風力といえば、最近世間をにぎわせている1st roundの話
どの記事も書かれていますが、とにかく売電価格が他候補者の半分くらいと圧倒。
この結果を受けて各社2nd round以降の作戦を練り直している状況です。
売電価格が低くなることは一国民としてはとても喜ばしいことだし、一再エネエンジニアとしてはその価格に追いつけるように世界の最新技術をどんどん模索していかなければと気を引き締めているところです。
私自身は洋上風力の中でも「浮体式」のほうに関わっており、さらなるイノベーションが必要とされています。
浮体式は日本先行も米欧が猛追、とありますが、残念ながら日本は先行していません。
福島沖で実証実験をしましたが、そもそもの場所の悪さ(風が吹かない)もありプロジェクトは失敗(我々としてはこの知見が重要です)。
一方で欧州ではすでに実証がいくつか進んでおり、商用プロジェクトもどんどん進んでいます。
スコットランドの入札は計25GWとすごかったですね。丸紅は一部の権益を取得。羨ましい!
https://www.windpowermonthly.com/article/1727542/france-picks-bidders-250mw-floating-offshore-wind
仏ブルターニュ沖の浮体式PJ。欧州の名だたる事業者が候補として挙がっています。
再エネをはじめ、洋上風力に対して課題(国民負担が大きいなど)は山積みです。
ただ将来日本のメイン電源になりうるポテンシャルを持っていると思いますし、なるべく安価で(+安定して)電力を供給できるように、海外の案件をこうやって調べながら我々の腕も磨いていく所存です。
その他のニュース
先日の洋上風力の公募で三菱商事が3海域を独占。業界では話題になりました。それに対して政商でいろいろと動きがあります。
中国は意外と再エネ導入が進んでいます。しかも恐ろしいスピードで。
私は再エネ好きですが、もちろん再エネだけでは到底賄えませんので、いろんなエネルギー源を持つことが大切だと思います。
再エネがアツイっていう話
この噴火で地球の冷却効果があるということですが、だから地球温暖化対策をしなくていい、ということにはならないでしょう
まとめ
こんな感じで気になったニュースをアップしていきます。気になるニュースがありましたら是非コメントください!
それにしてもいわゆる大手(JTC)からベンチャーに転職して、文化や仕事の進め方など、いろんな違いを痛感しているところです。
今後は転職の話や大手/ベンチャーの違いについても記事にできればと思っています。
ではまた!
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追記(22/01/31)
洋上風力についてはわかりやすい動画がちょうど上がってましたので追記しますね。
Ren
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