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実践的ヨーロッパ・レンタカーの旅ノウハウ大公開


さてどこに向かうのでしょう?

目次




はじめに


 世界の絶景道路を選りすぐり、ひたすらレンタカーを走らせ、感動のポイントをカメラのフレームに収め、撮った写真を元に絵を描く、そんな旅を続けて来ました。
 
 レンタカーを利用したドライブ旅行では、被写体の一番美しいと思われるフォルムを絶好のアングルとタイミングで捉える可能性を追求できます。団体ツアーや公共交通機関利用の旅では、機動性や時間の制約でなかなか思い通りにはいかないでしょう。
 
 特にイタリアはバスや電車などの公共交通機関は時間に極めてルーズで、一時間も遅れる事があり、また、ストライキも頻発するので、運行自体がキャンセルされてしまう事もあります。 その点レンタカーの旅であれば、道が続く限り、車が壊れない限り、移動に支障が出ることはまずありません。撮影ポイントを自由に選べるし、滞在時間も自由、引き返すこともできます。

 また、団体旅行やガイド付きツアーは仮面舞踏会のようなもので、人々は異邦人に対して、あたかも仮面をつけたように対応しているのかもしれません。

 レンタカーの旅は、ある程度行き当たりばったりのところがあるので、道に迷ったりして、予定外のハプニングは避けて通れません。

 ハプニングへの対応の中でリアルが垣間見られることがあります。リアルをシャッターに捉え、新たな認識が重層的に蓄積される。この充実したワクワク感が実に面白い。
 
 2024年の5月から6月にかけ、ドイツからオーストリア、イタリアのアマルフィまでヨーロッパの南北三千キロ弱を一気通貫で駆け抜けて来ました。

 通った道の中には、世界の絶景道路に挙げられる、グロスグロックナー山岳道路、ドロミテ街道、カッシア街道(トスカーナ)、アマルフィ海岸道路等が含まれます。
 
 絶景道路だけではなく、通ったルート上の主要観光都市には、絵になる世界遺産の中世の街角や、崇高な芸術作品群が至る所にあります。撮ったフォトやVTRの殆どが最高の素材で、枚数にして二千を上回ります。
 
 これだけの取材を敢行するには事前の情報収集が欠かせませんが、これが大変な作業でした。まず、レンタカーでヨーロッパを旅する為に好適なガイドブックなるものが、知る限りでは日本にはまず見当たらないのです。
 
 ネットに頼るにしても、ノイズのような情報は多々ありますが、現時点でのローカルな生の情報はイタリア語だけだったりします。

 パソコンやスマホの翻訳機能を使えば何となく内容を把握することは出来ますが、日本語訳だとちょっと意味不明な箇所も散見され、英語へ一旦翻訳しての解読を余儀なくされることも少なくありません。
 
 想像と現実には、やはりギャップがつきものです。旅先の情報やノウハウは実際に体験した人から得るのが一番確実です。今回、収集し、体験し、蓄積した貴重な知識や記憶を忘却の彼方に置き去りにするにはもったいない気がして、同好の士の為に筆をとってみました。

 観光ガイド任せにするのではなく、自力で主体的に旅行計画を策定し、実行したい方々には、かなり参考になるのではないかと思っています。
 
 この本は、旅行計画の策定から各種準備のためのノウハウ、各道路別、都市別の主要なポイントやドライブのノウハウを、手短かに把握出来るように纏めてあります。

 ご一読頂ければ、貴方もヨーロッパでのドライブを、あたかも国内旅行のように、気軽に楽しむことが出来るようになります。
 
 イタリア、特に南伊でのドライブは難しいと言われています。初めての方は尻込みしてしまう方もかもしれませんが、実際に行ってみると、そんなことは全くありません。
 
 シーザーの著名な言葉ではないですが、「行った。見た。勝った。」を是非実践してみてください。

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