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『劇場版ドクターX FINAL』感想
『劇場版ドクターX FINAL』ネタバレあり感想。
時間あれば映画館に通っております。
プレミアボックスシートで隣の人が気にならないようにしつつ、書き音の鳴りにくいボールペン使いつつ、紙の音鳴らないようにしつつ、大きなシークエンスの変わり目ごとにメモをとってみたりしたことも。
感想としてまず言いたいのは、このドラマシリーズを出会えて、好きになってよかったなぁということ。
携わられた全てのキャストさん、スタッフさんに、本当にありがとう!と。
ネタバレにならない程度の感想としては、
・劇中で描かれる仲間たちとの愛、家族愛、兄弟愛、そしてなにより"とてつもない"師弟愛"に胸を打たれる。
・キャストさんスタッフさんの作品愛も随所から感じられて感動。
・キャストの皆さんの"眼"で全てを物語るシーンに圧倒される。特に、とあるカットでの米倉涼子さん演じる大門未知子先生の"眼"は圧巻。呼吸の仕方を忘れるくらい見入った。
・自分の弱さを乗り越えて前へ進もうと努力を重ねた経験のある人や、震えるほど怖いような状況で自分を奮い立たせて頑張ったことのある人には刺さる言葉やシーンがあったと思う。
・映画として映像が個人的にすごく見やすかった。顔に適度に影を落とすライティングが多くて好み。とある土地の景色もすごく綺麗に撮影されていて聖地巡礼に行きたい。
・ドラマシリーズを見ていた人にはある程度分かるリアリティラインを、映画から観た人にも伝わるように工夫がされていた。
ほいでは、映画のストーリーに沿って長々と感想を垂れ流します。(めっちゃ汚いメモ見ながら書いてるので、シーン抜けてたり、時系列ミスあるかも。)
以下、とってもネタバレです。
【母親の胎内での双子胎児手術】
・白黒の映像と、適度に入ってる手ブレが雰囲気出していて好き。
・ここで双子と、晶さんらしき人が映ったことで、やっぱり染谷さん演じる神津がオペした晶さんに復讐するんだろうなぁと察する。
【洞窟の中を颯爽と歩く大門未知子】
・暗闇の中から、大門未知子の顔に光が当たって浮かび上がる瞬間が本当にカッコイイ。米倉さんのお顔の美しさが際立ってる......。
・口笛のあの音......!!!!!!
・あとのシーンで分かることだけれど、今回、"第1話恒例の"大門未知子の勤務条件からの「いたしません」シーンがなくて、ここがその代わりになっているのかな。
【洞窟の中での手術】
・未知子がめっちゃ銃構えられて一旦制止されてから、手術場にバッッッッと向かう動きに合わせてかかる劇伴「Open the Way」〜〜〜〜!!!最高〜〜〜!!!!状況と動きと音が全てキマッててあまりにも気持ちのよいシーン......。ちなみにドクターY5の冒頭の手術シーンで、城之内先生がオペ室に入ってくるときにかかるOtWも最高だったんだよな......。本当に気持ちがよい......。
・初めてのオペ看に渡されたメッツェンが大門先生の持ち方にあってなくて、大門先生が下から掬い上げるようにして持つのもドクターX恒例シーンでテンションあがる。
・この日の日付が2024.09.23.8、オペにかかった時間が4.11.07と汚いメモに書いてあります。
・神の業というワードが出たり、このあとのシーンで神津比呂人が「悪魔」というワードを持ち出したり、この辺りのセリフがラストオペにかかってくるように後々感じてきています......。
・「Yo nunca fallo」の日本語訳「私、失敗しないので」という字幕が出てくるのは、この最初のシーンのみ(だったはず...特にクライマックスでは出てこなかった)。そこが割と好きかもしれん。視聴者に意味が伝わらないといけないので、どこかで訳語は出さないといけないけど毎回出さないところが良い。
「私は失敗しない」という訳語で捉えるのではなく、その言葉の持つ感覚やパワーがクライマックスのシーンで活きているの思うので。
【広い海と神津兄弟】
・本作、海と神津兄弟が映るシーンが結構ある。中盤、病室で苦しんでいる多可人が見ている先も海。この映画を観れば観るほど、「広い世界で自由に動き回る」ことに対する多可人、そして比呂人の強い願い、憧れ、望み、執着をひしひしと感じるんですよね。
【手術終わりの洞窟】
・晶さんが安定の晶さんで安心する。そうそう、ドクターXってこうだよねっていう。
・安定のガムシロ飲みからの、晶さんを見つけたときの未知子の可愛さたるや......。やっぱり大門先生って純粋無垢で可愛いんですよね......。「晶さん!」と嬉しそうに声を上げる大門先生の表情が、パパ、ママを見つけた子供って感じで本当に愛おしかった。
・そして連れ去られていくときの大門先生の足癖の悪さがとても大門先生でよい。
ここで「これは一匹狼の〜」のナレーションが入るの毎回じわじわくる。
【日本、今の東帝大学病院】
・「海老名先生......」と、加地先生と原先生と同じ表情になって観てしまう。
・ナレーションも普通に海老名先生のことをディスっているだけで笑う。
・「光栄至極に存じます。」、次世代の「御意」??
【病院長室、神津比呂人登場】
・蛭間会長へのお花の中にある、寺谷直哉という人の名前だけずっと気になってる。あと多分、銀座のママの二木麻也子さんからのお花もあった気がする……。
・神津兄弟演じる染谷さんの声の使い方が本当に素晴らしい。「現実を冷静に」の言い方とか、地を這うような低音とか、本当にキャラクターが出ていて良い。
・スマホが鳴ったときにビクッとなるしげかっちゃん可愛いね...。あと着メロ「唯一無二」木琴アレンジVerもとい、劇伴「蛭間重勝の着メロ」、普通に可愛い。
・理事長と電話してるときの蛭間さんの「了解でございます、御意でございマス……(語尾消え入る)」がめっちゃ蛭間を感じで笑う。
【銚子の海辺、未知子を見つける森本先生】
・あの高さから落とされたら普通は「いった〜!!」では済まされない(笑)気もするので、分かりやすいリアリティラインの提示かなと思ったりしました。
・海に未知子落として去っていくヘリコプターに「ふざけんなー!!」ってなってから、「どうじよう゛…」って感じで泣き出しそうな未知子ちゃん、本当に子どもで可愛い。
・お腹すいて愚図る安定のみちこちゃん、応援上映あったら「みっちゃんがんばれー!!」って言います。
・「例えばこの女、群れを嫌い……」でミニボート漕いでる未知子、ナレーションとのギャップがおもろすぎる。
・濡れて荒れた髪の毛と服で海からあがってくる未知子に「またの名をドクターX」ってナレーションがかかるの、未知子の野生みとマッチしてる感じがあって好き。
【タイトル】
・ここの真っ黒背景に、白文字でドーーンと「Doctor-X」って入るの潔い!!ドラマシリーズだと、コントラスト高めの大門先生の顔アップあるけど、映画ではドシンプルなのが好き。
【銚子のとある海鮮定食屋】
・人の名前を覚えない安定の大門先生。バクバク海鮮丼食べてるの可愛い、お腹すいてたもんね......。「お金ないから払っといて」の言い方や、そこでちょっと指いじいじするところとかも本当に大門未知子なんだよな......。
【お馴染みの大名行列もとい教授回診】
・すんごい勢いで意気揚々と集まってくる外科医局の皆さんがオモロ可愛い。
・「御意」が哲学になりかけてて草。
【多可人の紹介】
・染谷さん演じ分け上手いわね…。
【外科医局の馴染みメンツと正子ちゃんで飲み屋】
・酔っ払ってる正子ちゃんが振り切ってて好き。
・海老名先生の肩よしよししてる加地先生かわいい。
【神原名医紹介所】
・お馴染みのメンツとしげかっちゃんとの麻雀!!
・ショート城之内博美先生、やはりビジュアルがつよすぎる。地味に足癖が悪いのがツボ。
【比呂人と森本、病院長室】
・日本の凄腕の外科医に興味津々な比呂人の「ふーん」の表情が良い。
【神津比呂人も交えたカンファレンス】
・神津「ね」海老名「ね!!!」、神津「でしょ」海老名「でしょ!!」、ほんまにおもろい。
・未知子登場時に多分劇場版オリジナルアレンジ?がイントロに入ってる…?劇伴「ドクターXのテーマ」のかかり方が本当に気持ちがいい......。
・「みちこ!!どこほっつき歩いてたの!!!」の晶さんが本当に子供を叱るママ。
・今回、キャラクターをド正面から顔をアップで写すカットが何個かあるけど、ここの神原晶に対して何か重い感情を抱いている神津比呂人の表情も印象的でしたね......。ド正面の顔アップでそこそこ尺あるカット、役者さんの演技力あってこそっすよねぇ…。
【紹介所、晶未知子博美加地原麻雀】
・「あきら〜〜」って未知子が叫んでるときの博美さんのリアクションが表情豊かで面白くて可愛くて大好き!!!
・未知子と博美の足癖悪くて好き。博美さんは昔そうでもなかった気がするけどそこは大門先生の影響ですかねぇ。
・ベンケーシーとギャノンにニャンニャンしているみっちゃん超絶キュートだし、その後ろで猫2匹の喧嘩の真似してる加地原コンビも可愛いね......。
・紹介所の後ろのタンス?にペアっぽい人形?が置いてあるのが、一生気になってる
【銚子の病室】
・ここのライティングめっちゃ好き。特に比呂人の顔に落ちる光と影が印象的。
【紹介所、晶1人誰かと電話】
・あぁ、晶さん多分何か知ってるんだと察するシーン。
【外科医局】
・手術したすぎるみっちゃん、相変わらずみっちゃんで好き。
・ガムシロ飲んだ加地先生「あまーーーーi」バツッッッ!!ってカット切られるタイミングが本当に絶妙。今回のギャグシーンはこれ系多くて、どれもタイミングが絶妙で毎回笑っちゃう。
【トイレ、海老名と比呂人と森本】
・ここの海老名先生はなんだか長年働いてきたことへの矜恃を感じてかっこよかったんだよな。最新のドクターYでも描かれていたけれど、海老名先生もある程度のスーパーベテランドクターですからね。
【手術前】
・「オペ前に揉めるのやめて?終わってから取っ組み合いでも何でもどうぞ」的なセリフが本当に"城之内博美"で大好き。ここは1期の城之内博美を感じました。
ドクターエッグスでの研修医蟻原涼平に対しての言葉や、ドクターY7でのスチューデントドクター東村練に対する言葉を見ても、自分の仕事にも、他人の仕事にも厳しい目を持っているように思えるんですよね、城之内先生は。自分にも他人にも厳しいのは、チームで行うオペを受ける患者のために。
そして、その目的に対して不必要だったり無駄なことは本当に要らないと考えている。
城之内先生のこの姿勢はシーズン1からずっと感じるなぁ。
【森本光の緊急オペ】
・城之内先生「血圧60に切ったー!!!」の緊迫感
・血圧やばくなってるときに大門先生のバストアップと、森本先生の顔アップがダッチアングルでぐるーと回るカットで、緊迫感と大門先生が色んな策を脳内で模索してる感じが伝わってきて好き。
・神津比呂人がオペ室に入ってくるカット、神津比呂人専用BGMも相まって余りに神々しい。劇伴「神津比呂人」、大好き……。
・博美の比呂人への目線も印象的で。この人はどんな人なのか、どんな手術をするのか見極めているよう。
【お馴染みの銭湯】
・2人で「アハハハハ」って笑いあっている大門先生と城之内先生の姿が本当に尊い。しっかり仕事をして、ぱーーっと銭湯、そのメリハリが見ていて本当に気持ちがいい。あと単純に可愛い。
【病院長室、比呂人に請求書とメロン】
・請求最高額8,000万円出ましたねぇ!!!
・晶と比呂人の対峙シーンは、重厚さがすごかったですね...。ここも比呂人と晶の表情の真正面ドアップが効いてました。
・「大門未知子はいくら積まれても売りません」というセリフがダメ押しの一手。晶さんは本当に未知子のことを誇りに思っているんだなって。
【病院内の廊下を1人ある神原晶】
・8,000万円ゲットしてるのに全くスキップしない神原晶、重い......。
・ここのカット、場所的にもラストの1人廊下大門未知子と重なるように(向きは対称的になるように)してるのかなって思ったんですが、どうなんですかね...?
【紹介所、神津兄弟の特集記事に目を通す晶、未知子と博美銭湯帰り】
・このあたりで博美さん、紹介所に最早住んでるのでは疑惑浮上。
・3人の会話、本当に家族だよなぁ。一時的に仲違いしている晶未知子の仲を雑にとりもつ博美......。
・晶さん「私、ずーっと死なない気がするの」、ふ、フラグ立てないで晶さん...!!となりました。
【飲み屋、加地原海老名蛭間】
・ここ、シーズン7第5話未知子博美灯でカツカレー食べてた「まっちゃん食堂」の系列店!???って思ったら、ドクターXシリーズの監督のおひとり、故・松田監督から「まっちゃん」とつけているのでは、というツイートを見かけて、それが本当にそうならドクターXチーム……愛が溢れる現場すぎる……。
・加地先生「蛭間会長は死なない気がします」この言葉の重みがすごくて。本当に蛭間さんが、そして西田さんが映画の中で生き続けてくれるんですよね...。
・まじで応援上映で「唯一無二」大合唱させてくれ...。
【森本先生の病室】
・患者の状態を予想して「ペンタゾシン30ミリ」を持ってくる大門先生〜〜〜〜!!!!(森本先生と同じ表情になった。)
・大門先生って不器用なコミュニケーションもあるけど、本当に患者思いなんだよなって改めて思うシーンです。
・ここの森本先生、シーズン5最終話で未知子が「医者も一度は患者になってみるべきだね」って言っていたことを彷彿とさせて好き。
・大門先生のこと知りたい…と思い始める森本先生の表情変化が絶妙で田中圭さん流石だな…となてり。
【森本光、広島・呉来訪】
・このシークエンス、呉の景色が本当に綺麗に撮られていて......。呉に行きたいなぁって自然と思う映像でした。
・「大門先生みたいな外科医にはなれないけど、尊敬している大門先生のことをもっと知りたい」って言う森本先生、推しを推している人の心情と重なるな、なんてちょっと思ったりしたり。
・卒業アルバム、大門未知子の上にいるのは「ケーキ屋のキンちゃん」!!
・海辺で森本先生と歩く河野先生のちょっと外股な歩き方や座り方とかで、河野先生の雰囲気が伝わってきたんですよね。
・医大生時代の大門先生を演じる八木莉可子ちゃん、他人を見るときの目線の少しオドついた動きとかがすごく大門先生ぽかったんだよな......。
・海辺でカエルを逃がす幼少期未知子ちゃんの言葉「生きるんじゃ。元気でね。」この言葉があとで回収されるんですよね......。
【森本先生、釣り堀で毒島先生に会う&大門未知子のオペを見る森本光と神津比呂人】
・毒島先生の言葉がシーズン1最終話の「凄まじい数の手術場を渡り歩き、血反吐を吐くような、努力をしたことでしょう」とリンクしていて......(涙)
【病院長室、未知子と比呂人】
・「この手術だけは失敗できない」比呂人、「失敗していい手術なんてない」未知子、2人の違いが描かれつつ、目の前の患者をどうやったら救えるか真剣に考えている部分においては一致していて。その対称性と一致性がすごく好きなシーン。
外が明るくなっていて一晩中話し合ってたんだろうなぁ。
・ここで人工心臓について、比呂人が「多可人は"遺伝的に"感染症の重症化リスクが高く適応にはなりませんでした。」と話していて、一卵性だから比呂人にも適応外という意味なのかなと思っている。
【未知子と比呂人、2人でラーメン】
・比呂人に晶さんのことを聞かれて未知子が答えようとする直前で風吹くのカッコよくて好き。
・「"私たち"から上前ハネて」の「私たち」という言葉で、ああ未知子と博美ってセットなんだなって改めて感じられて良かった。
2期第1話の「大門先生とセットで雇われました、神原名医紹介所の城之内です。」を思い出しました。
・未知子が楽しそうに晶さんのことを話しているのを見ているときの比呂人の表情が本当に切なくて。どこか困ったような笑顔といいますか......比呂人が単なるサイコパスではない、むしろすごく人間くさい人間かもしれないことをすごく表現されているなと思います。
【銚子、多可人の病室】
・未知子のオペで救えるかもってなったところでこれ…つらい…
・苦しむ多可人が見つめる先が綺麗な海なんですよね......。シーツを握りしめる手とか、単純に病状が悪化して苦しんでいるだけではなく、自分の足で広い世界を動き回ることに対しての強い思いも感じられるようで...。
【紹介所、晶さん喜寿祝い】
・多可人のシーンからのこの幸せな紹介所のシーンで余計にこれから起こる自体がなんとなく察せられるようで辛い。
・このシーンは本当に神原一家、家族という感じで大好き。
・「こちらにお座りくださぁ〜↑い!!」の博美ちゃんに何故かサザエさん?みを感じまして、とっても好きでした。
【多可人の会社、恨まれる多可人、その正体は】
・ここで、あー予告編の爆発は六角さん演じる社長によって起こされるんだなって察する。
・ここまでのカットで本当の多可人はベッドで寝たきりで、比呂人が多可人の代わりをやっているのは察せるのでやっぱりなぁと。それにしても比呂人、多可人の演技が上手い。それも多可人のことが大好きだからなんだろうなって。
【銚子の病院、脳死状態の多可人のもとを訪れる比呂人と晶】
・「自発呼吸なし」の多可人、これが後に対比になるんですよね...。
【晶、双子の胎内手術シーン】
・ここで晶さんの顔をしっかり映した双子手術回想。
【銚子の海辺、比呂人と晶】
・ここの海辺、岩で囲まれて海との断絶感を少し感じて、多可人が助かることが絶たれたことを示唆しているように思えたんですよね......勝手な解釈ですが......。
・倒れた晶を見下ろす比呂人の表情、真っ白な曇り空バックも相まってすごく印象に残っています。
【銚子の病院、倒れた晶のもとへ未知子と博美】
・まず、未知子と博美の足ほっそ!!スタイル良!!となる廊下を走って病室に入るカット。
・「自発呼吸はかろうじてある」「植物状態」の晶さん......。「自発呼吸がない」「脳死」の多可人との対比......。
・未知子が立って後ろ向いて手で顔を覆ってるところが一番つらかったな......。
・晶さんと未知子の間に割って入らず、そっと見守る博美なんですよね......。
【東帝大学病院でリストラ発表会、そして比呂人と未知子の対峙】
・加地先生のリストラ音、「ブッブッブーー」多すぎて笑う。そのあと加地先生のリアクションも面白い。ここが面白いからこの後のドシリアスが際立ってるように思います。
・大門先生の背中の立ち姿をド真ん中に据えて、じわTUしてるカットが大好き。
・「弟は死んだけど、あいつはまだ生きてるじゃないですか」つれぇーーーーー............。自発呼吸なし、かろうじてあり、がここにめっちゃ効いてるんだよーー。
・大門先生「それは違う、絶対に。」、この「絶対」という言葉に未知子と晶さんの関係性が出ていると思うんですよね...。
【東帝大学病院の特別室、晶と重勝】
・このシーン、ワールドプレミアで英訳字幕付きで観たときに「晶ちゃん」のところが、「Akira, My Friend」で、翻訳家さんの凄さと、晶ちゃんと重勝っちゃんの関係性を感じたんですよね。
【東帝大学病院の特別室、未知子と博美と晶】
・2人の間に割って入ることなく、2人を見守って支える博美再びで泣く。
・ここで博美は白衣を着ていて一度仕事に戻ってるのも、未知子と博美の対比を感じる。
・「へのへのもへじ」の米倉さんの演技がもう演技でないというか、、、いないいないばぁ!!みたいな仕草しながら感情が溢れちゃうところとか、忘れられないです。
・泣き崩れる未知子を、いや傍にいてくれる博美に身体を預ける未知子を、しっかり受け止める博美............。未知子の背中、頭に回した博美の手つきが力強くて。シーズン4の最終話の逆バージョンを観ているような、そんな感覚がありました。
そういえば、シーズン5最終回で自分が病に犯されたときでさえ「患者になるって案外怖い」って話すことはあったけれど、博美に身体を預けるようなことはなかったんですよね。あんなに自分の感情を曝け出して、ボロボロに泣きじゃくっている大門先生が、1人で耐えきれずに身体を預ける先が城之内先生なのがもう......。晶と未知子と博美、それぞれが唯一無二の関係性で、大好きです。
【多可人の会社、駐車場で車爆発】
・比呂人、その車絶対爆発するから乗るな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と毎回思う。
・車乗るときに降りた車椅子、あれいつもどうしてるのか地味に気になった。
・あの爆発したら普通は無理やろ!とツッコミありきなシーン。
【比呂人、東帝大学病院に搬送】
・ここの城之内先生の手際の良さがめちゃくちゃ好きで......。
・「まだ生きてんだよ」って言ったときの大門先生の眼力がこれぞ大門未知子。
・そして、その言葉を聞いたときの城之内博美の表情......。そして多可人を搬送してと言われたときに、あの場の中で最初に動く城之内博美......。
「患者がいればオペをして助ける、それが誰であってもね。大門未知子はそういう医者なのよ。」って城之内先生は言ってきたもんね......一番間近でそういう大門先生を見てきたもんね...。
・このシーンからみんなが大門先生を見る「目」がたくさん映し出されて、各々の大門先生に対する感情が感じられてくるんですよ......。
【神津比呂人、緊急オペ】
・多可人の臓器を摘出しているときに「次は腕だね、みっちゃんが待ってるから急ごう」的なこと言うジャンノ、いや雀野(すずの)さんが何気に好きでして......。ジャンノさん、まじでいい人だと思う。ジャンノスピンオフないですか??
・加地先生の「肝静脈は俺に任せろ」もめっちゃ良かったな......。大門先生に対して、技術と関係性2つの点合わせて「俺がやる」とかではなく、「俺に任せろ」って言える外科医は加地先生だけのように思えます。この2人も1期から独特の空気感のある、唯一無二の関係性で大好きです。
・晶さんのオペの跡に気づくところで音楽が止まって、「川の水が流れるように」の晶さんのオフゼリフでまた音楽が流れる演出が本当に良い......。ドクターX、特に劇場版のオペシーンは本当に没入感というか画面への吸引力が凄くて。カット割りはもちろん、音楽のかけるタイミング、音楽を止めるところが本当に絶妙。
・オペシーンの博美が未知子に向ける目がさ...未知子への信頼や励ましが感じられて大好き。
・比呂人のオペが無事に終わったと思ったところで、VF(心室細動)、音楽が止まる......。
・ここの必死で心臓マッサージを行う大門未知子の迫力たるや......。
・周りが完全に助けることを諦めて、未知子も心臓マッサージの手を止めかけて、顔をあげかけたときに晶さんの「決して患者を見捨てないこと」が聞こえて、ハッとする未知子の表情の変化は何度観ても圧倒されます。
【大門未知子、禁断のオペ】
・ワールドプレミアで初めて観たときここで、自分が大門先生以外の人たちと同じ感覚ですっと引いていくのを感じました。ここまでしちゃうんだって。多分人によってはここで引ききっちゃってモヤつく人もいるかもな、とも思いました。
ここのシーン、「世界には大門未知子か、大門未知子でない人しかいない」みたいになっていて、手術場にいる大門未知子以外の人間たちと、映画を観ている我々が同じ感覚になっていたと思います。
さっきから色んな人との関係性関係性って言ってたけど、この場面での大門未知子は真の意味での「一匹狼」のように感じました。
・そして、みんなが立ち尽くしたり、「やめろ!」とその行為を止めるなか、ここで「分かんないよ。どうしてそうまでしてこの人救うの?」と我々の言葉を代弁するのは、「分かんないよ」と大門未知子にストレートにハッキリと言えるのは博美で。
この「分かんない」に対して、「きっと、必ず晶さんならこうする」と答える未知子からまた、晶さんとの深い関係性を感じて。そして、作中では未知子にかなり近い存在である博美でも踏み込めない、晶さんと未知子の2人の間には絶対に誰も入れない聖域があるなと感じました。
そして、その言葉を聞いたときの博美の瞳が「息をのむ」んですよね……。
パンフレットで目に注目して欲しいと内田有紀さんがおっしゃってましたが、めちゃくちゃ伝わってきてますよ、ゆきさん!!
・晶さんの体にメスをいれはじめてから、手術場をカメラがドリーするところがあるんですが、ここで博美の呼吸がやや乱れてそうなのがちょっと映るのいいんですよ...。
【未知子と晶の回想①】
・「その男はテロリストだから助けるな!」と言われて、「まだ生きてるんだ!!」と答える晶さんに、さっき「まだ生きてんだよ」って言ってた未知子がまた重なって......。
【晶さんの心臓を取り出す未知子】
・ここの大門未知子の姿がもう圧巻。手元、目元、肩の上がり方、頭の角度全てが未知子の晶さん、そして生命に対する感情を物語っているように思えて。
・このあたりでちょっとだけ映る博美の手元がぎゅっと握られていて、もうつらくて仕方なかったです。博美にとっても晶さんはもうお父さん的な存在だったと思うので......。
【未知子と晶の回想②】
・晶さんに「どうしてそこまで?」って聞く未知子の姿が、さっきの博美と未知子に重なって。どんな患者でも全力を尽くす、それは晶さん、そして大門未知子の実の父親の大門寛の姿勢でもあったんですよね。そしてその「全力」は生ぬるい全力ではなくて、そこにあるどんな小さな可能性でも探し出し、掬いあげること。
・「自分に言い聞かせるんだ、私は失敗しないって」ここの晶さんのパワーたるや。
・師匠に褒められて喜ぶ未知子、めっちゃ未知子ちゃん。
・晶さんほどの外科医でも震えるほど怖い、ってところが、色んな人を勇気づけるようなシーンというか、震えるほど怖いなか何かを乗り越えてきた人にはめちゃくちゃ刺さるシーンだと思いました。
【私、失敗しないので】
・言葉、表情、圧倒的でした。呼吸をするのも忘れそうになるくらい。本当に大門未知子先生と米倉涼子さんは凄まじい人だと思います。この大門先生の表情をスクリーンの大画面で観ることが、この映画の一番の見所だと言えるくらいのものでした。
・この言葉のあとの周りの人たちの大門先生に向ける目が、みんな違ってそれぞれの大門先生への思いがこもっていて泣きます。
・心臓を入れたあとの音楽のかかり方も素晴らしくて。感情がぐっちゃぐちゃでした。
・こんな凄まじいオペのあとに、ややシュールでだけど愛のある蛭間さんと海老名先生のシーンがあるのが、これぞドクターX。お得意の隠蔽工作がここで炸裂するとは......。蛭間さんをド正面から捉えてじわTUするカットも、蛭間さんの哀愁ある表情も相まってよかったなぁ。
【未知子、1人の紹介所】
・晶さんのちゃんちゃんこを羽織る未知子、晶さんを完全に継いだという示唆にもみえて。
・晶さんのスマホに「シークレット」ってアイコンあって、ちょっと気になるやつ。笑
・師匠と弟子の一対一。師匠の業と志が弟子に受け継がれ、そして弟子が師匠を超えてゆく。今まで「未知子には失敗させたくない」と言うこともあった晶さんが、全幅の信頼を置いた瞬間で。そして、未知子と米倉さんが2人で泣いているようにも感じる場面で。ド正面顔アップが一番良い、これしかないアングルでした。
【病院の屋上、未知子と比呂人と森本光】
・ドクターXの大事なシーンの1つといえば、屋上シーンですよね。ここもちゃんと映画に盛り込んでくれるのが嬉しい。
・比呂人が「僕は生きてていいんですか?」といったときのレイアウトが印象に残っています。下手には森本先生がいて、アオリで空抜け、雲模様が比呂人へと綺麗に視線誘導していて美しく感じました。
・未知子が去り際に言う「生きるんだよ、元気でね」が、幼少期未知子ちゃんの「生きるんじゃ、元気でね」と繋がるんですよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜.....................。未知子の一番根っこの部分は子供の頃からずっと変わってないんだなって、弱いもんほっとけん優しい子なんだなって.........。
【病院長室、メロン未知子】
・勢いのよすぎるメロン置きにビクッッってなってる蛭間ちゃん可愛い。
・手書き請求書、シーズン2最終話の「クビ上等!!大門未知子 城之内博美」を思い出しました。
・ここ本当にじわじわくるのが、「但し、大門未知子と城之内博美による手術代」が3万円なところ。舞ちゃんのためにお金貯めなきゃな城之内先生なのに...。笑
これあとで城之内先生に怒られる大門先生がいるかもしれません。今回に至っては、蛭間先生が人情きかして、いつもの額払ってくれるかもだけれども......。
晶さんの目が覚めるまでの間に、もし国内病院への派遣があった際はメロンマネージャーも兼務する城之内先生とかあったりしますか??黒スーツ着て「メロンです。請求書です。」やってる城之内先生は、その、ちょっと、いやとても観たい、、、です、、、。
こんな感じで色々勝手な想像を広げられるのも、脚本や生きたお芝居をしてくださる役者さんのおかげなんですよね。
【病院の廊下を颯爽と歩く未知子】
・お決まりのナレーション再び。そして、ここのカットが晶さんが1人で廊下を歩くシーンと対称的に重なる感じで、師匠と弟子の繋がりをまた感じるなど。
【紹介所、博美と晶】
・晶さんに「もう一生分寝たでしょ」と声をかける博美の表情でまた泣く。
・人工心臓、つけるとモニターとかいろいろついてくるのもあって、これから外科医として復帰する可能性のある比呂人には付けなかったみたいな理由もあるのかな、なんて。
・「動いたよね!?」ってなってる博美ちゃん、ほんとに可愛くて、そして泣けて。「晶さん、おはよー!!!」「おっきろ、晶!おっきろ、あきらー!!!」のバカテンション高い博美ちゃんと、さっきのしんみり博美さんとのギャップがまた、ドクターXの緩急を感じるんですよ..。そして、このバカ明るさのおかげで未来への希望も感じられる。
・晶さんを完全に任せているっぽいところが、未知子が博美のこと本当に信頼しているのがまた伝わってきてね......。紹介所ファミリーありがとう...!!!
【大門未知子のオペは続く】
・黒のオペ着が、シーズン1で多かった黒衣装を彷彿とさせるようで。
・映画でファイナルだけど、大門未知子はこれからもどこかで患者を全力で救っているんだろうなって思わせてくれるラストでした。
・そう思わせてくれるのは今まで重ねてきたストーリー、演出、演技はもちろん、大門未知子というある意味超ファンタジーな存在を、実在感のあるものにした米倉涼子さんの存在が大きいと思います。映画は特に、大門未知子という存在が目の前に本当にいるように思えました。
大門未知子という存在に周りの皆が引っ張られ、周りの皆が大門未知子という存在を支えたいと思い支えてゆく......この構図が本当に素敵だなって。
・大門未知子を観ていると、自分を引っ張ってくれる存在を思い出すんですよ。もちろん大門未知子もその1人だけど、私たちが普段生きている現実世界にもそういう人っていて。一緒に仕事している仲間の顔とか思い出すんです。この人のために頑張りたいとか、そういう感情も掘り起こしてくれる作品でもあると思います。
【エンドロール】
・今までの色んな場面がエンドロールで流れてきて、ワールドプレミアで初めて観たときは既にボロボロのぐっちゃぐちゃだったのにここでもっとダメになりました。ドクターX、本当にありがとうだよー!!!!!!!
・エンドロールだけでなく色んなところで、スクリーンからキャストさんスタッフさんの愛がバシバシ伝わってくるんだよなぁ……。
・Adoさんが歌う「Episode X」(作詞作曲Ayaseさん)も、聴けば聴くほど大門さんと晶さん、色んな仲間たちを思い出すのですよ…すごい。
・口笛で最後締めてくれてありがとう…。
・エンドロール終わりのとある一文は、映画はその作品に携わった人全ての記録なんだよなって改めて感じました。西田さんはもちろん、みんなにまた会える場所。
・この人生でドクターXに出会えて本当に幸せだ!!!!!!!