株式市場で高い値段が付いた銘柄を上から順番に買っていくファンドの話

昨日、Xにクイズを出題してみました。今日のうちに締め切りです。


みかんぬさんとのXスペース

このXスペースではまだ入り口のところか、と思っていますが、重要なテーマの一つが #価格と価値は違う です。

価格と価値の違い。個人的に、非常に重要な概念だと認識しています。

奥野一成さんの「農地」の例え

懐かしいです。↓の動画は2019年11月のイベントでの奥野一成さんのご講演。


「農地」の例えは↑の記事でも登場しています。

「この農地からどれだけの農作物が取れるのか」を考えるのが投資で、「この土地がどのくらい値上がりするのか」を考えるのが投機です。つまり、前者は農業という継続的なビジネスが成功するかどうかを前提にして農地を選択しているのに対して、後者は単にその農地が値上がりするかどうかということだけを考えているわけです。

この土地がどのくらい値上がりするのか」は”価格”と読み替えることができます。一方、「この農地からどれだけの農作物が取れるのか」は”価値”と読み替えることができます。”価値”で重要な点は「継続的なビジネスが成功するかどうか」という箇所です。ビジネス、事業の中身、将来性こそが価値の決定要素だということになります。

”価格”の騰落に着目、判断した行為は「投機」、”価値”の(相応の期間での)増減に着目、判断した行為は「投資」と考えることができます。

上場会社の株式の”価格”、つまり、株価のみを見て株式を買ったり売ったりすることは「投機」。

一方、”価値”を評価して、取得するか処分するかを判断するのは「投資」。

企業価値評価の難しさ

価格は日々変動しています。一方、価値、企業価値の評価は非常に難しいものです。事業の中身、将来性がその決定要素だからです。こんな本の存在をご存知でしょうか(この界隈の皆さんはよくご存知でしょうけれど)。

1冊だけでもめちゃくちゃ分厚いのに、上下巻の2分冊です。ご覧の通り、版を重ね7版。本の分厚さとともに、企業価値評価の難しさを物語っていると感じています。

”価値”はそれを測る人によって異なります。同一の対象であっても、方や100と評価する人もいれば、200と評価する人もいるし、50と評価する人だっているかもしれない。”価値”の測定には、主体的な意思が求められます。

ろくすけさんの「ろくすけの長期投資の旅

価値について数多くの記事を書かれているのが、ろくすけさん。

ろくすけさんのブログで「価値」をキーワードにして検索してみてください。多くの学びが得られると思います。

ここで記事のタイトルに戻りましょう。

株式市場で高い値段が付いた銘柄を上から順番に買っていくファンド

これがパッシブファンド(インデックスファンド)です。インデックスファンドは何を買うかは決められていますし、それぞれの銘柄をどれだけ買うか、は通常、株式市場で付けられた値段、価格でのみ決められています。

事業の中身や将来性を、一瞥もしません。価格のみであることがほとんどです。企業価値の評価を株式市場に委ねていることになります。

上述の通り、企業価値評価は百人百様となります。企業価値評価を主体的に行う投資家が多く参加していることで、市場の評価にハズレが少なくなっていくことが予測されます。しかし、そんな投資家が少なくなったら、、、価格のみで判断、行動する投資家がドンドン増えていったら、、、どうなるんでしょうね?

最初のクイズですが、スタートした直後、実はこんな回答状況でした。

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