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【IR系AC】 じゃあ投資信託のIR、月次レポートはどうなっているの

こんにちは、投資家のrennyと申します。

昨年に続いて「勢い」で #IR系AC  にエントリーしちゃいました。

2023年は #IRnoteマガジン  についてnoteでいくつか記事を書いていたのですが、2024年を振り返ってみるとですね、

この記事を最後に、個別企業のIRについてほとんど記事を書けていません(noteそのものは1,700日以上連続更新中!ですが)。

それなのに、この場に寄稿するという暴挙をお許しください。僕のせいでエントリーの機会を逸した皆さん、申し訳ございません。

個別企業のIRについての記事がほとんど書けていなかったそんな僕ですが、今年、2024年の自分自身の株式投資では、個別企業への投資をほんの少し増やしました。というわけで来年は個別企業のIRへの関心がもっと高まって記事も増える?可能性を勝手に感じています。

ただ実際のところ、個別企業への投資を増やしたとはいえ、僕のポートフォリオの大半は投資信託で占められています。

前振りが長くなりましたが、この記事では、投資信託のIRについて書いてみます。


投資信託のIRのベースは月次レポート、月報

当然ですが、投資信託にも個別企業と同じくInvestorがいます。

投資信託のInvestorは株主ではなく受益者と呼ばれます。その受益者とのリレーション、関係づくりのベースになるのが月次レポート、月報だと僕は考えています。

個別企業のIR資料が広く遍く公表されるのと似ていて、投資信託の月次レポートも受益者に限らず広く遍くWebで閲覧可能になっていることが普通です。

受益者限定に濃厚なコンテンツを月次レポートとして届けている投信会社さんもあります。その代表例が農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)さんのおおぶねシリーズです。

2024年10月末のレポートのスクショです。

ご覧の通り、まだ投資先になっていない調査中の企業まで受益者限定で詳しく説明されています。
https://www.nvic.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/11/id401002_report1_2411.pdf

おおぶねシリーズのレポートの濃さにご興味をお持ちになったら、少額で受益者になってみてはいかがでしょうか。

さて、既に投資信託を保有している受益者だけでなく、受益者にこれからなってくれるかもしれない人にも公開されている月次レポート。既にご説明の通り、ほとんどのファンドが月次レポートを広く遍く閲覧できるようになっています。

しかし、です。その内容の濃さ、情報提供の範囲は千差万別、めちゃくちゃ違っています。

月次レポートの質・量の両方から、個人的に最も高く評価している1社がスパークス・アセット・マネジメントさんです。

ココがイイ! スパークス・アセット・マネジメントさんの月次レポート

僕自身、毎月コツコツと買い増している投資信託が 

スパークス・新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資) です。

この投資信託の月次レポートのコアは「運用コメント」としてWebページとして掲載されています。ほとんどの投資信託はpdf形式での提供されていますが、スパークスさんの投資信託はpdfのレポートには「運用コメント」を載せずに、Webページのみで発信されているのが特徴的です。

運用者による当ファンドの詳細なレポートを当社ホームページにて公開中! 過去レポートも含めて掲載しておりますので是非ご覧ください!

https://www.sparx.co.jp/mutual/gen.html#tabContent03

https://www.sparx.co.jp/mutual/gen_202410.pdf

質と量、読み応えたっぷりの「運用コメント」

Webページのみに掲載された「2024年10月の運用コメント」は、”当ファンドのリサーチ手法について” を詳しく、丁寧に説明されています。文字数をカウントすると4,500字を超えています

前回「2024年9月の運用コメント」は、約8000字。量だけではなく質の高い内容になっていると感じます(個人の感想です)。

スパークスさん”厳選投資”の「運用コメント」は2022年4月まで遡ることができます(運用コメントがWebページになる前のpdfのみの月次レポートは2016年6月以降のものが閲覧できます)。

過去の運用コメントも確認できる

投資信託が設定されて以降、全ての月次レポートを閲覧できるようにしている投信会社もありますので、その比較ではスパークスさんがめっちゃスゴいということにはなりません。

しかし、直近のレポート(せいぜい過去の数回分、最新のもののみ提供という投信会社さえあります)しか見られない投資信託が圧倒的多数なので、過去のレポート、コメントをこれだけ遡れるのは大いに評価したいと思います。

2022年4月の「運用コメント」はどんな感じだったか。5,000字を超えています。

メルカリ、日立製作所、キーエンス、日本電産(現・ニデック)について、ファンドが当時どのように評価、観察していたかが説明されています。

そして、検索もできる

この内容の濃い「運用コメント」にはさらに嬉しい機能があります、検索です。

この「運用コメント」のコンテンツのみを対象にした検索が可能です。

「運用コメント」で”メルカリ”が挙がったものだけがピックアップされます。

この対象をグッと絞った検索機能、個別企業のIRサイトでも実装されたら投資家にとって便利なのでは?と想像するのですが、いかがでしょうか。

で、このファンドのパフォーマンスって?

月次レポートは素晴らしい、よくわかった。しかし、パフォーマンスはどうなんだね?気になりますよね?

ローリング・リターン 10年(年率換算)

10年間の成績を1ヶ月ずつズラしてみたのがローリング・リターンです。ファンドが設定された2008年3月末〜2018年3月末が1つ目の期間となります。以降、2014年11月末〜2024年11月末まで81の期間があります。

その81期間で平均 年率15.8%、中央値 15.6%と立派な成績です。年率15.6%とは、10年保有していたら元本が3.25倍になるということです。

一つグチらせてください。

こんなに気合いの入った月次レポートを発信し続けているのに、
立派な成績を残しているのに、
このファンドを
NISAの「つみたて投資枠」で保有することができません。
おかしくないですか????

もちろん、これは過去の話です。将来はどうなるかわかりません。その点はくれぐれもご注意ください。

ここで月次レポートに話を戻しましょう。

ご説明したファンドのように、気合いのこもった、熱気ある月次レポートも見られるものの、淡白な月次レポートのみで済ませているファンドが圧倒的多数、これが実状です。

そうした状況がなかなか全然変わらないと感じているのですが、変化に挑戦したファンドと今年、出会うことができました。

2024年、月次レポートをトランスフォームのファンド

このファンド、2023年12月末基準のレポートのトップページはこんな姿でした。

https://www.fivestar-am.co.jp/fund/hansoku3/

デザインにややクセ、もとい、個性を感じますが、内容自体、他のその他大勢のファンドと際立った違いは無いように感じます。

これが2024年1月末基準で劇的に変化しました。

https://www.fivestar-am.co.jp/wpfsam/wp-content/uploads/fund/pdf/1003_mr_20240131.pdf

雑誌の表紙?とも感じられるような姿にトランスフォーム。ページ数も増加。

好みは分かれるようにも思うのですが、個性は感じられますよね。

このファンドのように個性をしっかりと示す月次レポートが増えてほしいんですよね。

最後に、2025年、月次レポートに注目しているファンドを挙げてみます。

2025年、月次レポートに注目したいファンド

最初にご紹介した痛いのは、昨年の #IR系AC  でめちゃくちゃ多くのスキが贈られた記事です。

この記事のクリエイター、さんまのIPO 川合さん。その川合さんが運用責任者・ファンドマネージャーを担当されるファンドが、いよいよ12月13日に設定されます。

IPOクロスオーバー戦略で運用されるこのファンド。

このファンドの月次レポート、間違いなく2025年に発信開始されます。IPOクロスオーバー戦略というのは公募の投資信託としては非常に珍しい、ユニークなものです。その戦略そのものに際立った個性があるのは確かです。

しかし、その個性をよりしっかりと伝えてこそ、支持やファンが増えていくものだと僕は思います。

どんな月次レポートが発信されるのか、大いに注目しています。

そんな川合さんに僕がインタビューしたポッドキャストです。

川合さんのお話では、他社ファンドの月次レポートを読むのがお好きとのことでしたので、そんなことからもfundnoteさんが発信される月次レポートにワクワクしています。


以上 です。

企業ではなく投資信託のIRにフォーカスして記事をつくってみました。企業のIRをご担当されているみなさんのお役に立つ要素はほとんど無かったと思います、ごめんなさい。

一方で、個人投資家が何に資金を投じるか、という観点で、投資信託の月次レポートにユニークなものが増えてくると、個別企業ではなく投資信託に資金を割り当てる個人投資家が増えたりするかもしれません。

この記事で述べた通り、月次レポートで特徴を出すぞという気概が感じられるファンドは圧倒的少数派なので、短期的に見て、そうした流れが起きづらいとも思ってはいますが。

とはいえ、です。事業の状況、運用の状況を投資家に伝え、理解を深めてもらいながら関係を育てていくという点はほぼ同じかと思います。その意味で、企業のIRの皆さんも投資信託の月次レポートに注目していただけると嬉しく思います。

IR系AC 明日は リンクスリサーチの小野さん

小野さんも投資信託の月次レポートには注目してくださっています。

どんなIR系ACが読めるのか、楽しみにしています!

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renny | 投資家
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